7月6日、第11回『新型コロナウイルス対策連絡会議』の記者会見がウェブ会議システムで実施された。7月10日(金)からの有観客試合を前に、NPB・斉藤惇コミッショナーとJリーグ・村井満チェアマンは次のように語った。
「今週末から5000人、8月1日(土)から(収容数の)50%入れると考えると時間はないが、感染者が出ないよう全力を尽くしたい」(斉藤)
「7月4日のJ1をもって、Jリーグも無事再開となり、厚く御礼申し上げたい。次は段階的にお客さんを入れるフェーズに入る」(村井)
専門家チームのふたりは以下のようにコメントした。
「東京の感染の流行によって、周りの地域でも広がりつつあるが、爆発的に市中に蔓延しているわけではない。この数字は10日前、2週間前の動きを反映したもの。これからしばらくはこの数字が続くだろう。そして10日後、2週間後、感染者は横ばいか、下がるか、これからの生活に因る」(東北医科薬科大学・賀来満夫教授)
「私個人としては東京に第2波が来ていると思っている。この波はそう簡単には収まらない。その中、観客を入れる方針は変わらない。ただ8月1日(土)から半分のお客さんを迎えられるのかを7月20日(月)前後に決断した方がいいと思っている」(愛知医科大学・三鴨廣繁教授)
球場・スタジアムを訪れるファン・サポーターへの注意喚起を求められると、専門家の教授たちはこのように答えた。
「大声をずっと出すのではなく、静かな応援をしてほしい。ソーシャルディスタンスも保ち、できる限りリスクを下げて試合を楽しんでいただきたい」(賀来教授)
三鴨「いろんなところでアルコールを販売しているのに球場・スタジアムだけ販売しないというのはエビデンスがない。これまで球団・スタッフ・選手は努力してきた。次は観客のみなさんの番。接触アプリを入れて、新たな観戦スタイルを努力してほしい」(三鴨教授)
ふたりの教授は、ここまで尽力してきたコミッショナーとチェアマンへの敬意も口にした。
「3月の第1回会議からコミッショナーもチェアマンも“選手・観客を守るために慎重にやっていきたい”と言っていた。そのリーダーシップには敬意を表したいし、感銘を受けている。リスクはゼロではない。いろんなことが起こるかもしれないが、ネガティブではなく、前向きに応援してほしい」(賀来教授)
「“素晴らしい”のひと言。我々は雇われた身だが、最初に“科学的な立場で発言してほしい”と言われた。これまで経営を考えない発言をしてきたが、むしろ私たちが勉強させてもらった。むしろ感謝している」(三鴨教授)