7~9月期の連ドラが、ようやくすべて始まった。気軽に見られるものから社会派の作品まで、今期は比較的バラエティに富んだラインナップになったと思う。そんな中、意外に充実しているのが深夜帯のドラマだ。先日、藤谷千明氏が紹介していた『マジすか学園3』 [https://ure.pia.co.jp/articles/-/7588] だけでなく、他にもマニア心を揺さぶる作品が深夜には揃っている。
まず、『マジすか学園』と同じAKB関連で、日テレ系土曜25時20分から放送されているのが、小嶋陽菜主演の『メグたんって魔法つかえるの?』。指原莉乃が主演していた『ミューズの鏡』の後番組だが、マスコミ発表が放送開始直前だったので、もしかしたら見逃している人もいるかもしれない。中身は『ミューズの鏡』と同じ福田雄一監督・脚本のゆるーい内容で、半人前の魔法使いメグ(小嶋陽菜)が、修行のために人間界のまかない付きアパート「ろくでも荘」に、お世話係としてやってくるというもの。ただし、魔法使いであることがバレたら、二度と魔界には戻れないという掟があるので、毎回、ぐだぐだの魔法を使っては、その魔法を見た記憶を消す別の魔法を人間たちにかけるということを繰り返している。
最大の見せ場は、記憶を消す魔法のやり方がパンチラであるということ。メグのパンチラを見ると、アパートの住人たちは鼻血をふき出し、魔法を見た記憶が消えてしまう。ただ、実際はパン“チラ”どころの騒ぎではなく、完全なパン“見せ”状態。しかも、同じ映像を繰り返し使っているわけではなく、毎回撮っているので、パンツのデザインが微妙に違うところまで確認できる。そこまでしなくても、という気もするが、作品全体としては小嶋陽菜の天然キャラを前面に出したテイストなので、そのギャップを楽しめる感じにはなっている。
個人的に好きなのは、料理のシーン。まかない付きのアパートということで、お世話係のメグが料理を作るシーンもあるのだが(基本的には魔法で出してしまう)、そこは小嶋陽菜がほとんど素で料理を作っている。バラエティ番組でも小嶋陽菜が奇っ怪な料理を作り、それがなぜか美味しかったことがあるが、その不思議な料理作りをドラマの中でもやっている感じだ。初回は、ムロツヨシ、池谷のぶえ、音尾琢真ら、共演者のリアクションもあって楽しかったので、ときどきはあのパターンもやって欲しい。
今後は、女性の住人・お嬢(池谷のぶえ)にパンチラの効果がなくなってきて、メグが魔法使いであることが疑われるようになっていくらしい。まあ、そんなストーリーはどうでもいい作品なんだけど、ムロツヨシや池谷のぶえは、こういうテイストにもしっかり乗っているので、共演者も絡めてストーリーが進めば飽きずに見られていいかもしれない。