氷川きよし特別公演 撮影:源賀津己

8月28日(金)から約1か月にわたる特別公演が明治座にて上演される。同所での座長公演は二年ぶり六度目。「明治座を“氷川テーマパーク”にしたい」と意気込む人気エンターテイナーに話をきいた。

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第一部はお芝居『限界突破の七変化 恋之介旅日記』。第58回日本レコード大賞企画賞受賞や第20回テアトロ演劇賞受賞など数々の栄誉に輝く池田政之が作・演出を手がけ、氷川が人気役者の主人公・嵐恋之介を演じる。2018年の特別公演で第一部を飾った『母をたずねて珍道中 お役者恋之介旅日記』以来、約2年ぶりに取り組む“はまり役”だ。「再び恋之介を演じることができて、わくわくしています。恋之介は気さくで人情味があって、個人的にも他人とは思えない。友達になりたいぐらいです(笑)。今回はさらに美しくて潤いのある恋之介像を描きたいですし、同時に親しみやすい一面もしっかり出していきたい。お客さまがどう感じてくださるのか、その反応が今から楽しみです」

共演者は“恋之介シリーズ”では初登場となる川野太郎、真瀬樹里に加え、前回公演でも好評を博した山村紅葉、曽我廼家寛太郎、西寄ひがし等。実力派揃いの座組から得ることも多い、と語る。「前回の舞台がすごく楽しかったので、今回はそれ以上のものにしたいですね。皆さん、面白い役柄に真剣に取り組んでおられる。1か月間、大好きな方と共演できるのはすごく嬉しいですし、超一流の役者さんばかりですから、自分もどんどん参考にしながら、恋之介を磨きあげていきたいと思っています」

第二部は『氷川きよしコンサート 2020 in 明治座』。去る6月に初のポップス・アルバム『Papillon(パピヨン) - ボヘミアン・ラプソディ - 』を発表したばかりだが、この公演の選曲に関しては、「明治座ならではの特別なプログラムを予定している」という。「客席との距離が近い場所ですから、少しでもお客さまに自分を身近に感じてもらえるような演出や表現を考えています。より誠実に、より練習して、ベストな氷川きよしを表現したいですね」とも述べた。

それにしてもひと月で41公演とは、身体も精神も並外れてタフでなければ務まらない大仕事だ。「明治座の公演中はいつも、とにかく規則正しい生活を心がけています。学生に戻ったような気分ですね(笑)。約1か月も同じ場所で舞台を行なうのは私にとって本当に珍しいことですが、役者の方とみんなで一緒に力を合わせて練り上げていく感じは、ひとりで歌を歌っている時とはまた別の刺激があります」。そして「このご時世のなかで少しでも明るい気持ちになってもらえるような、生きる希望や頑張ろうっていう気持ちを高めてもらえるような、エネルギーいっぱいのステージをお届けします。開催期間中、明治座を“氷川テーマパーク”にしたいですね。どうか楽しみにいらしてください」と締めくくった。

『氷川きよし特別公演』は8月28日(金)から9月27日(日)まで東京・明治座にて開催。8月8日の一般発売に先駆け、8月4日まで先着先行受付中。

取材・文:原田和典