最後は涙の「交差点」へ

2013年にハロプロ研修生に加入し、カントリー・ガールズとしてデビューしてからアンジュルムには2017年に兼任という形で加入した船木結。

ライブの中盤以降では、そんな船木のアンジュルム加入作となったトリプルA面シングルから「君だけじゃないさ...friends」「キソクタダシクウツクシク」も披露された。

これまで何度もライブを盛り上げてきた楽曲群だが、平時とは見え方が異なる360度ステージでどうパフォーマンスを見せていくかという挑戦が詰まったこの公演は最後まで見応えたっぷりだ。

後半ブロックは最新シングル曲「限りある Moment」から6曲を突っ走り、最後はアンジュルムにとって卒業公演に欠かせない「交差点」へ。

メンバー一人が送り出す相手を真っ直ぐに見つめて歌うパフォーマンスの中では、リーダー 竹内の号泣を筆頭に多くのメンバーが涙ぐんだ歌声をみせた。

船木がアウトロで涙で目を潤ませながらも見せた微笑みには、会場から惜しみない拍手が贈られた。

「アンジュルムが大好きです!!」

アンジュルム コンサート2020 ~起承転結~ 船木結卒業スペシャル

アンコールでは、船木結がブラウンのドレスに身を包んでステージに現れ、アンジュルムのアルバム『輪廻転生』から「帰りたくないな。」をソロで歌唱。

ファンへ向けて手紙を読み上げた。

「仕事終わりに二列になって帰る後ろ姿や、電車のホームで『帰りたくないな。』を口ずさむ私を軽くあしらいながら必死にブログを書いている皆の表情、でもその決まり文句が無いとちょっと寂しいところ。日常の中にあまりにも思い出が溢れすぎています。

そんな何気ない日常の中には常に“大好き”という言葉が当たり前にあって、そんなアンジュルムの空間が暖かくてとても心地よかったです」とメンバーとの日々を振り返り、 “大好き”という言葉にありったけの想いをこめて「アンジュルムが大好きです!!」というラブレターと人々への感謝の言葉を伝えた船木。

会場を染め上げるライトグリーンのペンライトの光に囲まれながら、ここで新メンバー3人を含めた11人がセンターステージに集結。

この11人による一度限りの「46億年LOVE」で大舞台を賑やかに盛り上げた。

また、船木と活動をともにしてきた7人からの言葉も贈られる。

「船木さんのような人柄やパフォーマンスを目指して、これからも頑張ります」と橋迫鈴。

「性格が正反対なところがあって、こんなに仲良くできるようになると思ってなかったので、仲良くなれたことを本当に嬉しいなって思います。本当にありがとうございます」と伊勢鈴蘭。

「ふなちゃんのぶれない思いがあったから、私も頑張ろうと思いました。これからはふなちゃんの夢を、思うように生きてほしい」と川村。

「自分にとって船木さんはすごく大きな存在なんです。一緒に夢を追いかけてきましたけども、これからはいち人間としての幸せを願います」と笠原桃奈。

「アンジュルムを大好きって言ってくれた事が本当に嬉しかったです。考えると泣きそうで、ずっと何を言おうか出てこなかったんですけど、今日は一日ふなとライブができて良かったなと思います」と上國料萌衣。

「本当の妹みたいでした。そして、プロだなぁと思う面も数え切れないほどたくさんありました。ふなを愛おしく思う気持ちは変わらないので、いつでも私にわがままを言ってください。待ってるからね」と佐々木莉佳子。

「ふなちゃん、本当にお疲れさまでした。初めはすごく周りに気を使う子だなぁと思っていたけど、(カントリー・ガールズなどの)ライブを掛け持ちしていてもキランとした笑顔で次の仕事に向かう姿を見て本当に強い子だなと思ったし、アンジュルムに馴染んでからはいつも何かあったらすぐみんなに話してくれる姿に私も嬉しいなって思ってました。

ふなちゃんは本当に今までたくさん頑張ってきたから、これからは自分を甘やかしまくってもっと楽しく幸せに過ごしてほしいなって思います。いつか集まれるようになったらみんなで集まってたくさんお話しようね」と竹内朱莉。

最後は8人での「友よ」披露に想いをこめ、ライブを締めくくった。

船木の今後の活動については未定となっている。

なお、船木結のソロ配信シングル 「帰りたくないな。」は、12月9日から配信開始された。

アンジュルムは今後、各メンバーがハロー!プロジェクトのバラード・コンサートツアーに出演。

年末 12月31日(木)には中野サンプラザでの大晦日コンサートに参加するほか、 2021年は 1月2日(土)からの新春コンサートにも出演する。