さっそくマンツーマンレッスン開始です。右はレッスン講師の大澤文代さん。左が緊張で大澤さんと目を合わせることも困難な筆者。バッファロー・ドーターのTシャツが、ハンパじゃない場違い感をかもし出しています。
「バイオリンと言えばこの曲を思い浮かべる方も多いですよね」
と、いきなり『情熱大陸』のテーマソングを弾きだす大澤さん。おお迫力がすげえ! 上品なイメージのあるバイオリンですが、こんなに音量でかいんだ。
いよいよ楽器を持たせてもらいます。
「本体についている、フォルテのような黒い模様のようなもの、これ実は模様じゃなくて穴なんです。この穴がないと、バイオリンはまったく音が出ないんですよ」
あ、確かに穴になってる! 黒く描かれてるのかと思ってた。
肩あてとあごあてで楽器をはさんで、先生のお手添えで弦を弾いてみます。
♪スーーーーー~~
すみません適切な擬音じゃない気がしますが、音出ました! しかも意外といい音で! 次に目印用に貼られたシールを頼りに、弦を押さえて弾いてみます。「♪ラシドレミファソラ」の音階を覚えたあと、楽譜どおりに弾いてみると、なんと『歓喜の歌』のワンフレーズを弾くことができました。ひとりだとさすがにたどたどしいのですが、そこに大澤さんがすばらしい伴奏をつけてくださると、ちゃんとアンサンブルっぽいのも演奏することができました。ここまでたったの20分たらず。初挑戦のバイオリンが、20分でこんなに楽しく弾けるようになるって結構すごいかも。
レッスン終了後、講師の大澤さんにお話を伺いました。いやー、バイオリン初体験の自分でも、楽しく練習できました! やっぱりだれでも知っている曲が弾けるようになるのは嬉しいものですね。
「他の教室だと、決められたテキストを1ページ目から順番に練習することもあるようですが、ここでは決められたテキストはありません。ふだん聴いている音楽って、人によってそれぞれじゃないですか。バイオリンを習いたい人の中にも、特別クラシックが好きじゃない人もいますよね。例えばロックが好きな人には、その人に合った方向で練習する曲を選んで提案します。たまに自分の知らないジャンルの曲を希望されたときは、宿題にして自分も勉強することもあります(笑)。でもそうやって逆に生徒さんに新しい音楽を教えてもらうこともあるので、自分の音楽の幅も広がるのですごく楽しいですよ」
音楽教室と言うと、偉そうな先生が厳しくレッスンするというイメージがありますが、なんというかすごくフレンドリーな雰囲気。これなら楽しみながらレッスンを受けることができそう。EYS音楽教室では、レッスンを受け持つ人を「ミュージックスタイリスト」と呼びます。分かりやすく言うと「先生」ではなくあくまで「講師」であり、サービス業としていかにお客さんに楽しんでもらうか、という部分に重点を置いているのだそう。楽器を無料で提供するのも、まず音楽に興味を持ってもらいたいという思いの現れなのでしょう。











