岩渕健輔専務理事

1都3県の首都圏での緊急事態宣言発令を受けて1月8日、日本ラグビーフットボール協会がオンラインによる記者会見を行った。岩渕健輔専務理事が今後のJRFUの方針を説明した。

「この1年色々考えた。ラグビーに携わる者としてラグビーとは何なのか、スポーツとは何なのかと自問自答してきた。まず政府、自治体の要請を遵守することが大前提。日本ラグビー協会のスタンスとして政府の方針を従い、新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインに沿って大会を進めていきたい。今回の緊急事態宣言はスポーツ大会そのものを中止すると言う話ではない。スポーツの置かれている立場はこの宣言下では不透明ではあるが、私はスポーツの活動は社会的な価値、文化的な価値として決して不要不急ではないと思っている。この宣言下でも十分な感染予防対策をして、活動をしていきたい」

現時点で予定している日本協会主催試合はすべて予定通り開催し、すでに販売されているチケットは有効とし、チケットの払い戻しを希望する購入者には払い戻しを受け付けるとのこと。具体的には差し迫った1月9日(土)・東大阪市花園ラグビー場での『第100回全国高校大会』決勝・京都成章高(京都)×桐蔭学園(神奈川)、1月10日(日)・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場での『第51回全国高専大会』決勝は当初の予定通りに無観客で開催。1月11日(月・祝)・国立競技場での『第57回全国大学選手権大会』決勝・天理大×早稲田大は先行販売された1万7000枚のチケットは有効となる。1月16日(土)に全国各地で開幕する『ジャパンラグビートップリーグ2021』はすでに発売している第1・2節のチケットは収容人数の50%を上限として発売(ただし1月17日(日)・熊谷スポーツ文化公園 熊谷ラグビー場でのパナソニックワイルドナイツ×NECグリーンロケッツは販売停止)、1月15日(金)午後6時に一般発売される第3・4節のチケットは会場収容人数の50%か上限5000人の少ない席数を販売する。

岩渕専務理事は男女を問わず選手たちとも直接話したと言う。
「いろんな意見があった。この状況下でラグビーをしていいのか悩んでいた選手が少数いた。多くの選手、特にトップリーグの選手は最後のシーズン、昨季は中断したまま終了したので、前を向いてシーズンを戦っていきたいという声をもらった」

またコロナ禍の中、協会だけではなく、ラグビー界全体で対応したいと岩渕専務理事は語った。
「我々協会が一方的に決めるのではなく、チーム、選手、関係者、ワンチームになって対応していきたい。ただ今後お客さんの安心安全を担保できない場合は躊躇なく無観客などの判断をしていきたい」