
8位・浦和レッズと9位・FC東京。後半戦に向け、中位脱出を目論む両軍が今週末激突する。
中位に甘じる両クラブだが、浮上の兆しを見せつつある。浦和は第21節・ヴァンフォーレ甲府戦で3試合ぶりの勝利を獲得。スコアは1-0。リーグ戦では第7節・FC東京戦以来、実に4か月ぶりとなるクリーンシートとなった。
8月15日、シャペコエンセを迎え撃った『スルガ銀行チャンピオンシップ2017』でも、阿部勇樹のPKの1点を守り切り、タイトルを手繰り寄せた。
甲府戦は浦和のシュート4本に対し甲府は7本、『スルガ銀行CS』は浦和のシュート4本に対しシャペコエンセは11本。2試合とも浦和はボールを握りながらもゴール前での連動性やアイデアに欠け、シュートになかなか持ち込めない展開となったが、堀孝史監督のもと、まずは守備を再建することを最優先で臨んでいるのだ。
ペトロヴィッチ前監督の時はゴールを奪う以上にゴールを奪われた。リーグ戦直近10試合で25失点も喫していた。そんな崩壊状態だった守備を就任3試合で2試合連続無失点としたのだから大したもの。今の浦和に求められるのは内容よりも結果。そんな中手にした『スルガ銀行CS』の栄冠も、浮上のキッカケになるだろう。
対するFC東京も浮上の気配を感じさせる。第15節から3連敗を喫したチームは第18節から3試合連続ドローを経て、第21節・大宮アルディージャ戦、第22節・ヴィッセル神戸戦と連勝。
大宮戦では、7試合ぶりに先発した前田遼一が先制点を決めると、前田と交代出場した大久保嘉人がコースを狙った技ありシュートで勝利。神戸戦では88分に大久保のスルーパスに室屋成が抜け出し、クロスを供給。途中出場したピーター・ウタカがフィニッシュを担ったのだ。直近2試合で歴代得点王たちがゴールをゲット。さらにリーグ戦初先発のGK大久保拓生の好セーブもあり、第14節・清水エスパルス戦以来、2か月ぶりのクリーンシートをマーク。
神戸戦は相手のマークの前に前半は沈黙したが、ハーフタイムにマークをはがすよう篠田善之監督から指示を受け、後半にMF米本拓司が投入されると攻撃のスイッチが入った。悪い流れに飲み込まれず、修正したのはFC東京にとって大きな収穫だ。
J1での直接対決では浦和が圧倒する。通算成績では18勝6分7敗だが、過去10試合の成績は6勝3分1敗。浦和のホームでの敗戦は2003年7月までさかのぼる。そもそもFC東京の勝利は2001年4月の初対決からの5連勝と、10年以上前に偏っている。
『明治安田生命J1リーグ』第23節・浦和×FC東京は8月19日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケット発売中。