シンプルライフに必要な“意識改革”って?

思考や行動から余計なものを削ぎ落とすことは、ビジネスシーンだけでなく、プライベートを充実させる上でも重要なポイント。日常のあらゆる場面でムダな行動を積み重ねていると、結果としてライフスタイルを自分でコントロールする余裕がなくなり、情報に流されるようになってしまう。

「自分が送りたい人生」を見失わないためにも、まず意識改革をしよう。

「捨てる技術」の監修者・四角大輔さんは、多くの人がシンプルで無駄のないライフスタイルを送ることができない要因として、「なんとなく」の行動を挙げている。例えば、特に用事もないのにいつも「なんとなく」スマートフォンをいじっていたり、興味のないテレビ番組を「なんとなく」眺めていたり。そうして時間を浪費することが、自覚なしに習慣化してしまっている人も少なくないだろう。

「意識改革の第一歩として、自宅の机の上のモノを片付けてみましょう。MacBookかお気に入りのペンとノートを残して、雑誌や小説、ゲーム機やスマートフォンなど、つい手にとってしまうモノをすべて片付ける。すると思考がクリアになり、不思議なほど、“本当にやりたいこと”に手を付けたい衝動が湧き上がってきます」

あらゆる情報――悩みやムダな欲求を引き起こすノイズを目の前から消すことで、やりたいことに夢中で取り組む環境を作る。四角さんはそうして得られる時間を「クリエイティブタイム」と呼んでいる。

「ルーティンでなんとなく潰れていく時間を削り、自分から積極的に動き、ワクワクして過ごせる時間をどれだけ作るか。それが、人生の豊かさを左右する大きなポイントです。また、クリエイティブな思考ができる時間を過ごすことで、“やるべきこと”と“やらなくていいこと”が分別できるようになり、さらにシンプルなライフスタイルに近づくことができます」

ライフスタイルをシンプル化するために、まずは「ToDoリスト」を書き出してみよう。無意識で行っていたメールチェック、特売品の買い物などは、本当に必要だったか。四角さんは、「やらなければ人生に支障が出るというレベルのこと以外、すべて削ってみる」ことを勧める。

「その上で、リストに残った掃除や洗濯、領収書整理などの必須の雑務は、可能な限り効率的に終わらせること。“日々忙しくて、やりたいことができない”という人も、まずはムダを省いて時間の使い方を変えてみてはいかがでしょう」

すべての行動を意識的に、積極的に行うことで、日常の風景はガラリと変わるだろう。