■究極の対策法!?――プロを味方に雇う

日常生活における個人情報の漏れ方と対処法を紹介してきましたが、「そんなに全部ひとりでやれないよ」とか「プロの尾行や張り込みに気づける自信がない」という人もいるでしょう。そんな時は発想を逆転して、究極の対策法――プロの探偵を自分で雇うこともできます。お金はかかりますが、実際ストーカー被害に悩んでいる人にとってはこれが一番手っ取り早いともいえます。なにせ警察はこれだけストーカー被害が広く認知された現在でも、あまり積極的に動いてくれませんので‥‥。

探偵は、発信器だとか盗聴器だとか物騒な単語が日常的に飛び交う現場で活躍する、いわば職業ストーカー。相手がアマチュアだろうがプロだろうが手口の大半を知り尽くしています。もともと探偵社の多くは「ストーカー対策」というカテゴリで依頼を受け付けていますので、浮気調査を依頼するよりも心理的なハードルは低いと思います。

たとえば仕事の帰りに張り込まれ、帰宅までの行動を尾行されているような疑念があったら、ありのまま探偵に話してください。依頼を受けた彼らはあなたの職場周辺を入念にチェックして、張り込みや撮影に適した場所の候補をピックアップし、そこに潜む不審者をこっそり調べ上げることができます。敵の正体がわかれば警察に届けるなり、弁護士を通じて内容証明でプレッシャーを与えるなど様々な対策がとれます。

ただし世の中には未熟な探偵社や悪質な探偵社も少なくないので、依頼時には信用できるところかどうか見極めることが大切です。いくつか簡単なチェックポイントを挙げておきますね。

【信用できる探偵社の判断ポイント】
・契約を急がせず、他社と比較してからゆっくり決めてください‥‥と余裕がある
・予算に応じた複数プランを提案してくれる
・ちゃんと調査したという証拠(報告書と写真、ビデオ)を出してくれる
・どんな質問にでも嫌がらず答えてくれる

信頼できない探偵社はその逆パターンです。

・今すぐ契約しないと大変ですよ!と相談者の不安を煽る
・やたら高い料金ばかり提示してくる
・契約書や報告書など「証拠として残る書面」を出したがらない
・プロに任せておけ!の一辺倒で質問に答えてくれない

これらのポイントをきちんと押さえておけば、あなたは依頼料金と引き替えに、個人情報と生活を守ってくれる心づよい味方を手に入れることができるでしょう。あくまで自分で対応できなくなった場合の最終手段ですが、おぼえておいて損はありません。


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どこで間違えたのか研究者の卵から探偵へクラスチェンジ後、足を洗った現在はライター稼業。いまだに尾行を気にして振り返る癖が抜けません。記事の守備範囲はネット、現実世界に関わらずちょっぴりアングラ系を好みます。