恋愛の妨げにもなるSNS

さらに、Twitter やFacebookなど、SNSの普及によって、さまざまな情報が溢れていることも、20代・30代の恋愛を発展しづらくしていると犬山さんは指摘する。

「“いいな”と思える相手と出会ったら、すぐにSNSでリサーチできる今、ほとんど会わないままに、相手のことがわかった気になってしまいますよね。もちろん、SNSを活用して恋を発展させることもできますが、それほど親しくない段階では、SNSの投稿から相手の欠点ばかりが目につくもの。せっかくときめきを感じても、そこから恋愛へ発展しないことも増えているようです」

もし、ときめきが恋愛へ発展したとしても、SNSが足かせとなって、積極的なアプローチに踏み出せないケースもあるようだ。

「自分が好きな相手と友達がSNSでつながっていることも珍しくありません。もしも告白してふられれば、それが友達に伝わってしまうかもしれない。そう考えて、行動できずにいる人も少なくないようです」

居心地のいい人間関係が失われてしまうかもしれない恋愛は、彼らにとってリスクでしかない。SNSが彼らの「傷つきたくない」というマインドを刺激して、ますます恋愛に積極的になれない状況を生み出しているのだ。

また、犬山さんは恋愛ができる人と、できない人との違いがSNSの使い方にあると分析する。

「恋愛上手な人は新しいツールが登場すると、それをどうやって恋愛に使うか、新しい方法を考えることができます。恋愛の障害になりがちなSNSも賢く使って、恋愛につなげているのです。この少しの差が、恋愛ができる人とできない人を分けているのでしょう」

SNSは今後ますます、20 代・30代が恋愛を成就させるための重要な要素となりそうだ。