「彼は私が入社した企業の別部署の上司で、8歳上ながら若く見えるかわいい笑顔に、初めて会ったときから大好きでした。

でも彼には出会ったときから婚約者がいる状態で、その後の結婚、子どもの誕生を、ただ遠くて見ていました。

唯一できていた行動と言えば、他の社内の人たちに『あの部署の課長かっこいいですよね』と言っていただけ。なので私は”あの課長に憧れている子”と周囲に認識されていました。

何もないまま、私は転職することになり、部署で送別会をしてもらった後に仲の良い人たち4人で朝まで飲むことになったんです。

そこには、社内でやっと会話することができるぐらいにしか仲良くなれなかった例の課長がいました。

どうやら私と仲の良い人たちが彼を誘ってくれたみたいで、みんなナイスアシストですよね!

そこから他の会話は覚えていないんですが、不倫についての価値観みたいな話になって。彼は『不倫は相手がちゃんと割り切ってくれるならできる』と。

まるで誘われているような気持ちになり、帰り道で連絡先を交換。その後、不倫関係になりました。

私から誘ってしまいましたが、彼からしても私のことはナシじゃなかったということ。あれから2年、関係は今でも続いています。

同じ会社でもないので、コロナ前までは会社から離れたところでは普通のカップルのようにデートしていましたよ」(28歳/企画)

これは相手の男性が女性の好意に気づいていて、同じ社内というリスクが外れた後にきっかけを与えたパターンです。

女性からしてもそんな気持ちを薄々気づいていつつも、長年の片思いがかなって喜んでいるよう。

最初から”割り切った付き合い”が決まっている分、もしかしたらこんな不倫カップルのほうが長期不倫になってしまうのかもしれません。

フリーのライター・編集者。出版社で10年働いたのち独立。得意ジャンルは街ネタ、恋愛。お酒が大好き(ほぼ酔わない・酒豪)で、取材相手を飲みの席で見つけることが多い。