
どちらが勝っても、悲願の初タイトル獲得となる。『2017JリーグYBCルヴァンカップ』決勝に勝ち上がったセレッソ大阪と川崎フロンターレの話である。
10月4日・8日に行われた準決勝は激闘となった。
C大阪のホームで開催された大阪ダービーの初戦は、2-2と双方にとってまずまずの結果に。C大阪は86分に同点に追いつかれたが、直近のゲームから先発10人を入れ替えて臨んだ。代表3人が不在の中、主力を休ませられたのは大きい。G大阪もふたつのアウェイゴールは、4年連続ファイナル進出に向けて、確かなアドバンテージであった。
続く、第2戦、C大阪はスタメンを7人入れ替え、代表5人を欠くとともにケガ人が続出するG大阪は先発入れ替えはひとりのみ。試合は15分にFW柿谷曜一朗のゴールでC大阪が先制すれば、60分にMF泉澤仁のゴールで同点に追いつく。78分にG大阪が同点弾を決めた泉澤に代わってDF野田裕喜を投入すると、その3分後にC大阪は右SB松田陸から左SB丸橋祐介にスイッチ。長谷川健太監督は「1点取りに行くのではなく、このまま終わらせる」策を講じ、ユン・ジョンファン監督は「丸を投入して、守備を3枚にして攻撃を増やすプランにした」。攻めるC大阪と凌ぐG大阪の構図の中、95分MF水沼宏太のピンポイントクロスをCB木本恭生が頭で叩き込み、初のファイナル進出を決めた。
川崎F×ベガルタ仙台は第1戦はホームで仙台が3-2の勝利。ただ仙台は前半に3点を奪いながら、後半川崎Fに2ゴールを許し、先制点を決めた石原直樹が第2戦は出場停止に。打ち合い上等の川崎Fはホームで迎えた第2戦で、人とボールが動く流動的なアタックを披露。29・49分とMF三好康児がゴールを決め、主導権を握る。だが、好事魔多し。52分にDF奈良竜樹が退場となると、その7分後に仙台に1点返される。初戦を3-1で取りながら、第2戦に退場者が出て1-4と浦和レッズに大逆転を許した『ACL』準々決勝の悪夢がよぎったが、さすがに同じ轍は踏まない。90分に途中出場の長谷川竜也がゴールを奪い、8年ぶりの決勝進出となった。
C大阪×川崎Fの決勝と言えば、9月30日に行われたリーグ戦が記憶に新しい。この試合は、5-1で川崎Fが大勝した。ただ、「リーグ戦とカップ戦は別物」とサッカー界では言われている。川崎Fはリーグ戦第28節の再現を目論み、C大阪はリベンジを狙う。
『ルヴァンカップ』決勝は11月4日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。チケットは10月14日(土)午前10時~21日(土)午後11時59分までチケットぴあにて先行先着プリセール受付、10月22日(日)午前10時より一般発売。