
J1の舞台で25年間戦い続けてきた横浜F・マリノスと鹿島アントラーズ。オリジナル10でJ2降格を免れてきた両クラブが今週末激突する。
21勝1分7敗・勝点64で2位・川崎フロンターレに勝点5差をつける鹿島は、2年連続9度目のJ1制覇に視界良好だ。第22節、川崎Fに1-3と完敗を喫した後に5連勝。第28節・サガン鳥栖の術中にハマリ0-1と16試合ぶりに無得点となった翌節は6試合負けなしと上げ潮のサンフレッチェ広島に2-0。連敗しないところは、さすが常勝軍団。
中盤戦にゴールラッシュを見せたペドロ・ジュニオールが第28節に戦線復帰し第29節にスタメンに名を連ねると、土居聖真、鈴木優磨というポジションを争うライバルがゴールを決めた。大岩剛監督のもと、チーム内の競争が激しくなり、レギュラーと言えど安泰とは言えない鹿島では足踏みは許されない。選手たちの試合・結果への渇望が、現在の地位を築いているのだ。
一方、第24節まで鹿島を追う2番手につけていた横浜FMだが、ここ5試合は1勝2分2敗と失速し、15勝7分7敗・勝点52の4位まで順位を下げた。第27節・ヴァンフォーレ甲府戦でエース・齋藤学が長期戦線離脱となる重傷を負った。第28節にはウーゴ・ヴィエイラも負傷交代を余儀なくされた。首位・鹿島には残り5試合で勝点12差。数字上は逆転可能だが、横浜FMにとって『ACL』出場権確保となる3位以内死守が現実的な目標となるだろう。攻撃のキーマンふたりを欠いた横浜FMとしては、我慢強いディフェンスで鹿島のアタックを凌ぎながら、マルティノスのスピードを生かしたカウンターや天野純の高精度のプレースキックを利してのセットプレーから勝利を手繰り寄せたいところ。
ここまでの戦いぶりや現在置かれているチーム状況を見れば、鹿島有利は明白だ。だが、しかし、横浜FMにも意地がある。
J1リーグ戦での直接対決は28勝8分19敗と鹿島がリード。直近の対戦成績でも鹿島が引き分けをひとつ挟み7連勝と圧倒する。横浜FMの勝利は2012年9月まで遡らなければならない。Jリーグ元年から続く唯一のライバル対決となる以上、負けっぱなしではプライドが許さない。
『明治安田生命J1リーグ』第30節・横浜FM×鹿島は10月21日(土)・日産スタジアムにてキックオフ。試合当日は『THE CLASSIC』を実施。マッチデープログラム特別版の配布やピッチ付近での記念撮影サービスなどとともに、『新横浜パフォーマンス』も同時開催。ホーム自由席に600円プラスすればクラブ創立25周年スペシャルユニフォームのレプリカが付いてくるお得なチケットも用意。チケット発売中。