わかりあえないポイントって?

 

飲み会の断りもガンダム世代とワンピース世代によって、受け取り方が違う

対照的な価値観を持つワンピース世代とガンダム世代。とくにわかりあえない部分について、鈴木さんはこう話す。

「個人としての意識の強いワンピース世代は、ガンダム世代に対して『なぜ、自分の思う通りに行動しないのだろう?』と思っている。一方、個人としての意思より組織で役割を果たすことを優先するガンダム世代は『なぜ、こいつらは組織のために動けないのか?』という疑問を抱くんです」

例えば、ワンピース世代が会社の飲み会を断ったとしよう。ガンダム世代は若手のころ、義務のような感覚で上司に付き合ってきた。そのため、「今の若手は、なぜ義務を果たさないのか」と思ってしまうのだそう。

また、ワンピース世代には「善悪を自分で判断する」という特徴がある。その基準は「自分に恥じ入る点がないか」「仲間に迷惑がかかっていないか」というもの。社会的な常識を重視するガンダム世代にとっては、これも理解できないポイントなのだそうだ。

「理解できない」=「嫌い」ではない!

自分を基準として、自由に行動する傾向にあるワンピース世代。とはいえ、「だから、ガンダム世代の上司には呆れられているのだろう」と考えるのは間違いのようだ。

「ビジネスシーンで考えたときに、ワンピース世代は非正規雇用が増えたり、給料が安かったりと、大変な世代だと思います。だから、ガンダム世代は基本的に『がんばれよ』という感じで捉えている。それどころか、『じっくり仕事を教えるほど会社に余裕がない。待遇もよくしてあげられない』と罪悪感を抱いていることもあるんです。仕事中には『もうちょっとなんとかならないのか』と思うことはありますけどね(笑)」

理解することはできなくても、そこは人生の先輩。思ったよりも優しい目で見てくれているようだ。ときには懐に飛び込むつもりで甘えてみれば、ぐっと距離が縮まるかも?

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