簡単に作れそうなほどシンプル、でもマネできない「飽きない味」
どーん! これが『ちぇけなべ』だっ!! ……見た目は特に変わったところはなく、普通においしそうな鍋という感じ。でもル・クルーゼの鍋で出てくるだけで、いつもの鍋と雰囲気が全然違うなあ。そして予想以上にボリューミー! これで一人前750円です。
今回チョイスした鶏肉をさっそくひと口……ハフ……うん! んまーーい!! スープはベトナム・カンホアの塩をベースにした非常にシンプルな味付けながら、薄すぎず濃すぎず、かつコク深い絶妙な味わい! 具材もたっぷり入っていて、これなら野菜もたっぷり食べられそうです。
外食って基本的に味が濃い目なものですが、ここまで優しい味ってなかなか出会えないかも。店主の杉本さんいわく、「”飽きない味であること”がいちばんのこだわりです。簡単に作れそうなほどシンプルで、でもマネできない、そんな味を目指しています。週1ペースくらいでお越しくださるお客様もいらっしゃいますよ」とのこと。
ちょっと味に変化が欲しくなったら、テーブルにある「コーレーグース」がオススメです。コーレーグースとは、唐辛子を泡盛に漬けた沖縄の調味料。沖縄そばなどにかけるのが一般的ですが、『ちぇけなべ』のあっさり塩味スープにもバツグンに合う! 特に水ギョーザとの相性がすばらしい。この日は取材なのでガマンしましたが、飲んべえとしてはちょっと一杯飲みたくなってきますなあ……(お酒やおつまみメニューもあります)。
鍋の残りが少なくなってきたら、お楽しみのシメの時間! シメのメニューは雑炊とラーメンから選べます(裏メニューもあるとか……!?)。このスープだとラーメンも間違いなくうまいと思いつつ、今回は雑炊をチョイス。いったん鍋を厨房に戻して、鍋奉行・杉本さんがベストの雑炊を作ってくれます。ほどなくして雑炊の完成! これはもう、うまいに決まってるでしょう! スープがじんわり染み込み、ふんわり卵でとじられた雑炊……ハフハフ……むうー、至福。
大人数でワイワイつつく鍋もそれはそれでもちろんいいのですが、こと「ひとり鍋」に関して言うと、自分でいちいち煮こむ必要がないのはかなりラクです。お店の雰囲気含め、「ひとりでも入りやすい/食べやすい」ということにすごく神経を注がれているんだなという印象。お客さんはおひとりさまに加え、カップルや夫婦での来店も多いとのこと。
『ちぇけなべ』には、一流店と呼ばれる店にありがちな「どうだ、うまいだろ(ドヤァ」的な上から目線は一切ナシ。この親しみのわく雰囲気が生まれた理由は、気さくな店主・杉本さんの人柄によるところが大きいようです。杉本さんに『ちぇけなべ』誕生のいきさつを聞くと、いきなり気になる話題が飛び出しました。