ボールルーム(社交)ダンス×演劇で見せる舞台FOCUS『イッツショータイム!!』の大阪公演が間もなく開催される。振付・監修を手掛ける大竹辰郎と、今作が初舞台となる土屋炎伽に話を聞いた。
舞台FOCUSは元宝塚歌劇団スターと日本のトップレベルの社交ダンサーが共演する作品で、2017年にスタートし、人気を集めている。今作は、小さなダンスホールを営む操(鳳翔大)、希(伶美うらら)、栞(岡田サリオ)の三姉妹を中心にダンスホールの存続をかけた物語が展開する。操のダンスのライバルである雅役の土屋をはじめ、千葉涼平(w-inds.)、鈴木福らも出演する。
土屋は「社交ダンスは昔から憧れていて、体験教室で習ったことがあるのですが、あまりにも難しくて諦めたんです。今回、演技も初めてなので、最初はご迷惑をおかけするんじゃないかと戸惑いましたが、挑戦してみようと。東京公演を終えて、挑戦してよかったと心の底から思っていますし、すっかり社交ダンスの虜になっています」と話す。キャストは1か月半の間、社交ダンスを猛特訓。夜の9時から明け方4時まで練習した日もあったという。大竹は「最初のレッスンの段階で、炎伽ちゃんはいけるなと。体幹が強いし、とにかく勘がいい。ほかの出演者も習得するのが早かったんですが、彼女は群を抜いていましたね」と絶賛する。千葉や鈴木も社交ダンスは初心者だ。「みんなで励まし合い、切磋琢磨しながら練習しました」と土屋。
初めての演技について土屋は「『自分の演技が浮いて見えるし、棒読み。一体どうしたら』と演出家やキャストにアドバイスをもらい、ギリギリまで試行錯誤した」と話す。「雅は元気がよくて気が強い。その性格を反映するような振りも大竹先生が考えてくださいました。大阪公演では演技、ダンス共、表現力を出来る限りレベルアップしたいです」と意気込む。大竹は「炎伽ちゃんが役者として初舞台だというのを、そばにいながら報道で知ったんです(笑)。とてもそうとは思えない」とこちらも太鼓判を押す。
東京公演と大阪公演ではダンサーが替わる。「ダンサー全員が大阪出身なので、踊りやしぐさに吉本新喜劇的なノリがちょこちょこ入るんですよ(笑)。入れるなと言っても自然に入ってくる(笑)。大阪らしさがふんだんに出た舞台になります。また、喧嘩のシーンを全部ダンスで表現したりと、セリフとダンスがほぼリンクしているので、ダンスだけでストーリーも分かる。楽しみにしてほしいですね」と大竹。「私は新喜劇になじみは少ないですが、憧れはあるので、乗っていきたいですね(笑)。ぜひ皆さんに足を運んでいただき、社交ダンスのエネルギーを全身にあびて、元気になっていただきたいです」と土屋も呼びかけた。
公演は10月30日(土)・31日(日)、大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。チケット発売中。
取材・文:米満ゆう子