谷口彰悟(川崎フロンターレ) (C)スエイシナオヨシ

中国代表の出来を考えると当たり前の結果かもしれない。もっと点を取らないといけない試合展開とも言える。選手起用の疑問符も解消されることはなかった。それでも、1月27日の2-0は日本代表にとってポジティブな結果である。『ワールドカップ』最終予選は結果がすべてだ。最終ラインを束ねたふたりにとっても、確かな自信を得た90分間となったことだろう。

吉田麻也主将&冨安健洋という絶対的なレギュラーに代わって、CBコンビを組んだのは谷口彰悟&板倉滉だった。戦前、国際Aマッチの出場試合数はともに5試合というCBコンビに不安が付きまとった。果たして、谷口&板倉は外野の声を封じた。初の最終予選でセーフティファーストの安定感のある守備を披露しつつ、自らの持ち味も発揮したのだ。

かつて川崎フロンターレで同じ時間を過ごした谷口と板倉は、試合後に手応えと課題を口にした。
谷口「普段やっている相手を見ながらビルドアップするのは今日もできたと思う。緊張もしたが、比較的落ち着いてできたのは良かった。前を見ながら、出していいのか、ためらった部分もあるので、そこはもっと良くしたい。やはり最終予選は出たかった。ここで結果を出さないと次はない。バトルの部分はある程度できた部分とまだまだやらないといけない部分があった。この年になってもまだまだ成長したいし、吸収していきたいし、代表にどんどん絡んでいきたい」
板倉「勝てばいい、それだけ。試合が終わった時に勝点3を取れればそれでいいという気持ちだけで挑んだ。一本のロングパスを相手は狙っていたので、そこはケアしていた。シュート数が少ないし、ゼロに終わったのはポジティブに捉えつつ、もっともっと良くなるという手応えはある。守備のところでもっともっとガツガツいけるだろうし、攻撃のところももっと余裕が出てくると見えてくる部分もあると思うので」

次こそが大事だとふたりは理解している。
谷口「今日1試合戦えたのは自分の中でも大きい。でも次は大一番。ホームで勝点3を取らないといけないし、次こそもっともっといいプレーしないと勝てない。次のサウジアラビア戦がすべてだと思っているので、ひと息つく暇はない。いい意味で今日の試合を忘れないといけない。このイメージでやると全然違うし、もっともっと迫力があるし、もっと前からくるだろうし、今日よりもピンチは増えるかもしれないが、CBがバタバタすると良くないので、いい準備をして余裕を持ってやっていきたい」
板倉「間違いなく今日とは違ったゲームになると思うが、チームの状況を見ながら、相手の状況を見ながら、コミュニケーションを取って準備したい」

『FIFA ワールドカップカタール2022』アジア最終予選・日本代表×サウジアラビア代表は2月1日(火)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。