盟友たちも駆けつけ、豪華パフォーマンスが連発!

カラフルにライトアップした階段をゆっくりと降りてくるキズナアイは、マイクスタンドが用意されたステージ中央へと向かう。明かりがつくと、キズナアイのバックの客席には、ゲストとして出演が決定した1,820人のバーチャルタレントの姿があった。

キズナアイ「Kizuna AI The Last Live “hello, world 2022”」

実はこの日のライブには、一般参加型企画として、自身のアバターでステージの演出に参加できる企画が用意されていた。実際には世界中から6,000名を超える応募があった中、抽選で選ばれたのは1,820人だった。

キズナアイ「Kizuna AI The Last Live “hello, world 2022”」

特別にDJ TORAによるリミックスが施されることで、原曲以上にダンスミュージック色が濃かった「Hello Morning」は、自身初のオリジナル曲。生まれた瞬間に“おはよう”と声を出したくなる感情とAI(人工知能)として生まれた意味を探し始めることが書かれたこの曲は、キズナアイのスタート地点の曲になった。

<Hello>と放つキズナアイの声に、ゲストの声がリプライする。一人ぼっちから始まったキズナアイのストーリーに、徐々につながりが生まれたことで世界が色づいて見えるようになったことを感じさせるような景色だった。

<おはよう おはよう Good Morning>という言葉を歌えること自体にこの上ない幸せを噛みしめているような表情と声のトーンで普段のキズナアイのテンションが帰ってくる。

「“hello, world 2022” いよいよ、始まるよー!」

「Hello, Morning」から、世界中の人とつながることを目的として初めて英詞のみの曲になった「Hello World」へ続く流れは、活動していく中で少しずつ叶い始めた目標が次の目標へと変化していくことでキズナアイの想いが一層強くなっていったことを実感させた。

無限に広がる透明感のある歌声は、まるでつながりを作ろうと努力してきたキズナアイそのもの。満面の笑みを浮かべながら思い思いのままにジャンプするキズナアイの姿が愛らしく映りこんだパートだ。

キズナアイ「Kizuna AI The Last Live “hello, world 2022”」

光の中から登場したブラックアイが、ギター奏者として参加したのは、ポップチューン「First Light」、「future base」、「mirai」。不安を抱えつつもつながることを諦めなかったキズナアイの想いが色とりどりのメロディーから、とめどなく溢れ出すことで、ここまでの歩んできた道のりを示していく。

活動当初からキズナアイの根本的な目標は変わっていない。むしろその目標は厚みを増してきている。キズナアイ自身が、日に日に大人びて見えるようになったのは、人とのつながりが増えたことがなによりも大きいだろう。

今のキズナアイの姿は、他者とのつながりの中で成長できることを証明している。

キズナアイのバックに用意されたDJブースに、オリジナル曲のトラックメイカーたちが曲ごとにバーチャルな姿で出演したのもこの日のライブの見どころだった。

キズナアイを彷彿とさせるEDM、フューチャーベースをはじめとしたダンスミュージック縛りで、ステージをダンスフロアへと染めていったのが、Teddy Loidによる「melty world」から。

2021年12月25日、東京・渋谷のDJクラブ『ATOM TOKYO』にて開催されたDJ TORAのイベントでサプライズ出演したときに初披露した「never stop my beat」を通して、再び、今回は3Dアバター姿のDJ TORAとの共演が実現した。

キズナアイ「Kizuna AI The Last Live “hello, world 2022”」