ミュージカル『EDGESーエッジズー2022』が2022年4月27日(水)から有楽町よみうりホールほかで上演される。
『ラ・ラ・ランド』『グレイテスト・ショーマン』『ディア・エヴァン・ハンセン』『ドッグファイト』など数々の名楽曲を生み出したコンビ、パセック&ポールの処女作で、誰もが経験した青春の“エッジ(大人と子ども境界)”を描く本作。一つのテーマのもとに、一曲一話完結の楽曲をオムニバス形式で綴るソングサイクル・ミュージカルとなっている。
今回、出演する成河は「ソングサイクルということも含めて完成形が想像ができないことが面白みだと思う。正解もなければモデルもないところで物づくりができたら面白いだろうなと思う反面、非常にそれはハードルが高いと思うんです。若者の、本当に自分たちのすぐ横にある感性を描いているにも関わらず、日本ではない地域性が匂ってくると冷めてしまうというか。言語以外の部分をどう埋めていけるかが勝負だと思っています」と話す。
成河自身、ソングサイクル・ミュージカルは『35MM: A MUSICAL EXHIBITON』(2020)ぶりで2回目の挑戦。「一つの作品や役を立ち上げていくことに比べて、よっぽど大変ということではないんです。ただ正直、個人的には企画としては素晴らしいと思うんですけど、問題点や課題点はいろいろ見つかって。楽しんでいただいた方は多いと思うんですけど、ソングサイクル自体、まだ“好きな人だけくればいい”という域を出ない気がしていて。もう少し新しいアイディアがないと日本では難しい気がする。よかったところは、僕自身ちょっと歌がうまくなったことかな(笑)」。
今回は成河ほか、屋良朝幸、植木豪、草間リチャード敬太、豊原江理佳、ダンドイ舞莉花らが出演。成河は「それぞれの畑で耕してきたものを持ち寄って、みんなで鍋を作る感覚」と印象を語り、「皆それぞれ畑が違うけれども、積極的に物を作っていくぞという感性を感じ取れて。作っては壊し、作っては壊し、という過程を一緒に楽しめる気がしますね」。
観客へのメッセージを尋ねると、「ソングサイクルが美味しいかまずいか、好きか嫌いかマジで分からないです。けど、そういうことは一回忘れてもらって。僕らが本気で喋ったり歌ったりして『大人になるとはどういうことか』を見つめている姿を見て、何かが伝わる時間になっていけばいいなと思っています」と話した。
東京公演は5月5日(木・祝)まで。大阪公演は5月8日(日)、9日(月)、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール。
取材・文:五月女菜穂