舞台「THE 39 STEPS ザ・サーティーナイン・ステップス」の製作会見が4月8日に開催され、平方元基、ソニン、あべこうじ、小松利昌がそろって出席し、本作への思いを語った。
平方、ソニン、あべ、小松の4人は、会見に下着姿で登壇!これはクラウン役のあべと小松が劇中で135もの役を演じ、ソニンも3役を演じるため、どの役の衣装で出席すべきか?と悩んだ挙句に至った決断だという。ソニンは「下着姿で制作発表って初めてですよ。どういうこと?女優が下着姿でメディアの前に出るって…(苦笑)」と困惑し、3人に付き合わされる形になった主人公・ハネイ役の平方も苦笑を浮かべる。
ジョン・バカンの小説「三十九階段」と同作を原作にアルフレッド・ヒッチコック監督が作り上げた映画『三十九夜』を大胆に脚色して舞台化した本作。ロンドンのミュージックホールでとある事件に巻き込まれてしまった男の大逃亡劇を描き出す。
出演者は4名だけで、平方以外の3人は複数の役をこなし、さらに舞台袖が存在せず、常に4人がはけることなく舞台上にいるという、一風変わった演出が施されるが、「舞台上で生着替えします」(ソニン)、「たまにポロリもあります(笑)」(あべ)と俳優陣はこうしたシチュエーションを楽しんでいるよう。稽古場でも、演出のウォーリー木下の求めに応じて俳優陣からどんどん新しいアイディアを出し合い、新たな役が生まれ続けているという。
たった4人で全てをこなすということで、相当ハードなようで「歌ったり、踊ったり、大変です…。『生きてる』って感じがします。ドタバタで窒息しそう」と平方が言えば、小松も「稽古中にのどが腫れるって初めてでビックリしています」とうなずく。
あべは、2011年の喜劇「ハムレット」&悲劇?「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」以来の舞台出演となるが「(前作は)妻(高橋愛)と出会った芝居で、そのまま『ごちそうさま(笑)』!」とノリノリで語りつつ「この芝居を受けるにあたって、『新喜劇に近い』と聞いてたら、全然違ったので今はちょっと怖いです」とも。
平方にとっては本作が初の単独主演舞台となるが「ありがたいですが、4人で作っていくことに正直、ホッとしています。それぞれが主演のようですが、その中で“単独主演”と言っていただけるように、みなさんが表現しないことを表現したい」と意気込みを口にする。
「ダンス オブ ヴァンパイア」以来の平方との共演となるソニンも「いままで観たことない平方元基の顔が見られると思う」と平方の新たな境地に太鼓判を押す。そのソニンは、平方演じるハネイを惑わす3人の女を演じ分けるが、平方はソニンに「リアルにゾクゾクしました。セクシーだなって」と持ち上げ、これにはソニンも「元基を持ち上げようと思ったら、辱めに遭ってる(苦笑)」と照れた表情を浮かべていた。
「THE 39 STEPS ザ・サーティーナイン・ステップス」はシアタークリエにて5月1日より上演。
取材・文:黒豆直樹