特別展、企画展でのおみやげアイテムでは
クリアホルダーがすっかり定番となりました。
ただし、安易なデザインや仕様のものが多く、
今回の正倉院展のクリアホルダーも
いまひとつの出来栄えでした。
革の箱に描かれた兎のモチーフなど、
クリアホルダーにしたら最高だったのですけどね。
そのかわり、国立博物館のレギュラーらしき
クリアホルダーがかわいらしかったので
そちらはいくつか購入。
こんな人や
こんなかたも。
鉛筆もたせてみたりしても楽しいです。
さて、実は今回の、私はこれを買いました、の主役は
定規やファイルではありません。
こちらです。
これなに???
これが何だかすぐにわかった方は相当少ないでしょう…
これは、なんと今回の目玉出陳となった、宝物中の宝物
「蘭奢待(らんじゃたい)」を象ったストラップです。
蘭奢待とは、織田信長が切り取った、ことで有名な香木。
香木を「見に」行くのもどうかと思ったのですが、
蘭奢待は、歌舞伎にも登場する宝物の代名詞にもなっている
御物であり、なんともその名前がすばらしい。
蘭奢待、の音もきれいですが、
文字の中には東大寺、の3文字がかくされているんですよ。
大正から昭和初期を駆け抜けた大女優:伊沢蘭奢という芸名の由来にもなっています。
(それますが、当コラムの執筆担当女優文具姫はおなじイザワでも伊澤さん)
…そして私は、このランジャを、かけがえのない愛猫の名前にいただきました。
それにしても、このストラップ、
よくぞこんなわかりにくいものを作ったなあ、と感心してしまいました。
全長たったの4センチ。そのお値段1800円。
バーコード付きで、1,800円也。
よほど蘭奢待に思いがなければ買わないに違いない、
と勝手に思い、私はこれを買いました。
そんなこんなの正倉院展、
古文書などには
今日の手帳やノートにかける情熱に通じるものなど
随所発見することができて
文具的目線で楽しむこともできます。
今年の会期はすでに終了していますが、
ぜひ来年はご覧になってください。