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4月8日に東京・サンシャイン劇場で幕を開けたダンス・エンタテインメント集団・梅棒の最新作、14th WONDER『おどんろ』。続く三重公演を経て、4月22日(金)より大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールに登場する。

梅棒 14th WONDER 『おどんろ』 チケット情報

『おどんろ』は昨年の7、8月に上演を予定していたものの、新型コロナウイルスの影響を受け、全公演が中止に。だが、1年を待たずして“リベンジ”を実現、ゲストの小越勇輝はそのままに、今回は大西桃香(AKB48)もヒロインで参加することとなった。

物語の舞台は架空の都市「トーキョー都タイトー区」。そこでは「ネオ妖怪」と呼ばれる現代の妖怪たちが市民を困らせていた。そんななか、ほんの偶然から妖怪たちと関わるようになったうだつの上がらないサラリーマンの萬代。彼の生活はそれを機に少しずつ変わり始める。そこに妖怪を捕まえようとする警察の不思議犯罪課や妖怪たちを悪用しようともくろむブラック企業の人間たちも絡み合い…。不可思議な、だが心温まるハートウォーミングなドタバタ劇を、セリフを用いず、アクションや表情などで紡いでいく。

萬代を演じるのは梅棒のメンバー、梅澤裕介。激しいアクトで表現することが多い梅棒の作品だが、さえない男という萬代は圧倒的にエネルギー消費量が少ない役柄だと話す。それだけに「そこが梅棒の新しい一面」と自信をのぞかせる。

ヒロインの新米警察官・那夢子を演じる大西は「那夢子は、不器用なりに一生懸命頑張っているけど、頑張りすぎて空回りしちゃうところもあって。でも素直な女の子。那夢子と妖怪たちの関係性や、ストーリーもですが…私的には最後の“アレ”です!」と、見どころを語った。「最後の“アレ“」とは何か? ぜひ劇場で確かめてほしい。

ネオ妖怪のリーダー格・妖太郎役を演じる小越は、「妖太郎は、妖怪ですけど心の襞みたいなものを持っていて。ただ、それを素直に出さない感じ、ちょっとひねくれてる感じもあります」と、その役柄を語った。

三重、大阪以外にも高知、愛知へと巡回する本作。「私は梅棒さんの舞台に参加させていただくのは初めてで、地方公演もすごく楽しみにしています」と大西。続けて「地方の方にも梅棒さんの作品を見てもらいたいと思います。きっと皆様の心に残る作品になると思うので、期待値を高めで楽しみにしてくださったら」と笑顔を見せた。梅棒の作品に関わることができ、夢のようだと目を輝かせながら話す小越も、「梅澤さんもおっしゃったのですが、梅棒の舞台はDVDなど形に残らないので、ぜひ観に来ていただいて、皆様の記憶の中に残していただけたら嬉しいです!」と意気込む。

そして梅澤も「『おどんろ』はドタバタで、面白いところありつつ、それでも少し大人っぽい、情緒的な雰囲気にも溢れている素敵な舞台になっています。新しい一面を楽しみに見ていただければ」といざなった。

取材・文:岩本