人気バーチャルライバーグループ「にじさんじ」から、3月にデビューしたばかりの天ヶ瀬むゆさん、先斗寧さん、海妹四葉さん。『Liversible』が実施した初座談会の後編では、3人のユニット「Ranunculus」のオリジナル曲「DONBURA KONBURA SPEAKERS」への思いや、今後の目標や夢などを語ってもらいました。
Ranunculus(ラナンキュラス)プロフィール
天ヶ瀬むゆ(Amagase Muyu)
夢を食べる半人半妖。
寝ている人の悪い夢を、良い夢に変えることができる。
普段は周囲にバレないよう気をつけているが、自身も様々な夢を見たいと配信活動を始める。
しかし未だ本人の寝つきは悪い。
先斗寧(Ponto Nei)
関西出身の、異界と現代を繋ぐ雑貨屋で
アルバイトする学生。
雑貨屋に住み着く妖精が見えるようになったのだが、
ブルーベリーの食べすぎのせいかもしれない。
海妹四葉(Umise Yotsuha)
「チャレンジしてから考える」タイプの、七転び八起き貧乏学生。
新しく楽しい挑戦を求めた結果、配信活動を始めることにした。
頼られようと本人は振舞っているつもりが、なぜかいつも心配されてしまう。
先斗「推しの曲を作った方の歌を自分も歌える! でも…」
――「バーチャル・タレント・アカデミー(VTA)」からのデビューも初めてですが、デビューと当時にユニットとしてのオリジナル曲を発表するのもにじさんじでは初めてのことです。
そのことを聞いたときには、どのような気持ちになりましたか?
天ヶ瀬 元々、にじさんじEN(英語圏のにじさんじ)さんの方で、曲と同時にデビューするというのがあったので、まさか、にじさんじになる私たちがそんな風にデビューさせていただけるとは思っていませんでした。すごく嬉しいし、こんなことがあるんだっていう驚きが大きかったです。
海妹 私は歌が好きだったので、最初にその話を聞いたときは何も深いことは考えず、シンプルに「やったー」と思いました。でも、その後ろから私の二人目の人格が「本当に?」って問いかけてきて(笑)。日本のにじさんじでは前例のないことだし、私たちみたいな新人がやっていいことなのかって不安が急に大きくなって。最終的には、そっちの気持ちが大きくなった感じです。
もちろん、うれしい気持ちも大きかったのですが、にじさんじを観てくださっている方たちはどう思うのかな、期待に応えられる曲を作れるのかなって不安でいっぱいでした。
先斗 私は、歌を人前で歌うのがすごく苦手で。デビュー楽曲の話をいただいたときは、もちろん嬉しかったのですが、それよりも人前で歌を歌うことへの不安がありました。
VTAには歌のレッスンもあったんですけど、苦手なことを完全には克服できていなくて。嬉しい気持ちは飛んでいって、不安一色。そのお話を聞いて以降、ずっと「どうしよう」って不安と戦ってました。
――実際に自分たちのオリジナル曲「DONBURA KONBURA SPEAKERS」ができてきたとき、その不安な気持ちに変化はありましたか?
先斗 作詞・作曲・編曲をされているのが、MONACAの広川恵一さんという、とんでもなくすごい方で、私が推している「デレマス(アイドルマスター シンデレラガールズ)」の(アイドルの)佐藤心にも曲を提供されているんです。だから、「推しの曲を作った方の歌を自分も歌える!」というオタク心も顔を出したのですが、歌が苦手な気持ちは完全には拭えなくて。
曲をいただいたときも、「すごく素敵な曲だけど、こんなに速いの私には歌えないよ」って不安が加速したし。実際にレコーディングのときも、私のところで30分くらい押して、めちゃくちゃ迷惑をかけてしまったんです。だから、レコーディング中は、申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。
――では、完成した曲を聴いての感想を教えてください。
先斗 歌って、MIXでここまで変わるんだなあって(笑)。
海妹 元々、上手だって!
天ヶ瀬 そうだよ!
先斗 ありがとう。自分の歌には自信がないけど、同期の二人は、今の感じでずっと励ましてくれるんです。そういった裏話も知って頂けていたら、「DONBURA KONBURA SPEAKERS」の良さがより一層深まるのかなって思います。
――天ヶ瀬さんも、曲の印象を伺えますか?
天ヶ瀬 初めて聴いたときは、歌詞も「DONBURA KONBURA」とかすごくキャッチーな分、どんな曲になるのかがあまり想像できなかったんです。でも、3人の歌声も合わさったのを聴いたときには、すごく元気が出る素敵な曲だなって思いました。
――レコーディングでの印象的なエピソードがあれば、教えてください。
天ヶ瀬 レコーディングは、私の前が先斗寧で、私がスタジオに着いたときも、ガチガチに緊張をしていたんですよ。その姿を見て、「あ、私、この人よりは緊張してない」って思って(笑)。
海妹&先斗 あはは(笑)。
――ひどい(笑)。
天ヶ瀬 それで、私はリラックスしたままレコーディングができて、結果的に早めに終わったんです。だから、今、30分押して迷惑をかけたと言ってましたが、天ヶ瀬的にはプラマイゼロでした。
――海妹さんも、曲の印象や、レコーディングのエピソードなどをお願いします。
海妹 初めて聴いたときから、「前に進みたいんだ!」って気持ちが伝わってくる曲で、私自身、そういう人間でありたいし、そういう気持ちを持ったライバーとして活動していきたいと思っていたので、レコーディングにも「かましてやるぞー!」って意気込みで臨みました(笑)。
――レコーディングの順番も一番だったのですか?
海妹 はい。なので、まずは私が良い感じに歌って、二人に対して「お前ら、ついてこいよ」って雰囲気にできたらと思っていました。でも、最初はものすごく緊張してしまって(笑)。
レコーディングのディレクションも、広川さんがしてくださったのですが、合間合間のセリフっぽいところもすごく大事にしてくださって。どんな気持ちを込めるかとかも、一緒に考えてくださったんです。
そのおかげで、緊張も取れて、テンション上げて明るく歌えました。でも、私の後の先斗寧は、本当にガチガチに緊張していて。
先斗 うん(笑)。
海妹 私が帰ったら、マネージャーさん以外は、知らない大人に囲まれる感じになるのが心配で、ちょっとだけ残って見ていたんです。でも、話しかけても、いつものツッコミとかは全然なくて。完全にグロッキー状態でした(笑)。
ただ、後で完成した曲を聴いたら、自分たちで歌ってるのに、聴いて楽しくなるような曲になっていて。もちろん、先斗も頑張ったと思うし。
天ヶ瀬 うんうん、頑張ってた。
海妹 すごく素敵な曲にしていただいたなと思います。