改めて描かれるチップとデールの物語
「チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ」は、TVシリーズとして1980年代から放送されていました。
日本でも地上波放送が行われ、個人的にはテレビ東京の「ディズニータイム」で幼少期から親しんでいた作品です。
今作ではチップとデールがTVシリーズ「レスキュー・レンジャーズ」だけでヒットした役者という設定で、ディズニーの短編シリーズなどは存在しない世界です。
今回チップとデールの声優が普段と違い、日本語吹き替え版では石川界人さんと野島裕史さんが担当。
地声が今回の声で、聴き慣れているチップとデールの声は「レスキュー・レンジャーズ」のために作った俳優としての声という設定です。
そんな中でチップとデールの出会いから描かれていきます。
ドナルドやプルートと揉め事を起こすのではなく、リーダー気質のチップとボケのデールという関係性も踏まえつつ、改めて2人の物語を掘っていきます。
もちろん、レスキュー・レンジャーズの仲間のモンタリー、ジッパー、そしてガジェットも登場。
一部でカルト的人気も誇るガジェットのカムバックにも、意外性と安心感があります。
知らなくても大丈夫
数々のカメオ出演が元ネタを知らなくても問題なく楽しめるように、元の「チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ」を知らなくても問題ない作りになっていると思います。
もちろん、TVシリーズのファンならあの飛行船やアイテムの登場、そしてOPテーマなど盛り上がる部分がありますが、知らなくても問題ないはず。
チップとデールのお馴染みのコスチュームが揃うシーンも、『インディ・ジョーンズ』のカメオシーンでチップが着替える中で描いており、自然にファンが見たいシーンを入れ込む巧さが際立っています。
人気TVシリーズのカムバックでのアガる要素、カメオだらけでのメタ要素もある笑い、アニメと実写のハイブリットにCGを加えた新たな世界観。
どれを取っても一流で面白く、全てが共存して一つの物語として出来上がっている傑作です。
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