氷川きよしが東京・大阪・福岡・愛知の4都市を巡る大規模な『氷川きよし特別公演』。その第一部で展開される芝居『ケイト・シモンの舞踏会 ~時間旅行でボンジュール~』に出演する彩輝なおが、公演や氷川に向けた想いを語った。
堤泰之が作・演出を手がける本作は、氷川演じる歌手志望の子門慧音(しもん・けいと)を中心とする物語が繰り広げられる。病気の母に代わってアルバイトで家計を支える慧音のもとに、母の容体が悪化したという連絡が入る。駆けつけた慧音を前に、天国へ旅立つ母。落ち込んだ慧音が「時を戻せたら」と思いながら形見の砂時計をひっくり返すと時空が歪み、18世紀のフランスにタイムスリップしていて──。
彩輝が扮するのは、慧音がタイムスリップ先で出会うブルボン公爵の娘・ショコラ。「この年齢でまさか“ご令嬢”の役を頂戴するとは」と笑顔を見せ、ビジュアル撮影で身につけ横に大きく張り出したボリュームあるドレスについて言及する。何でも宝塚歌劇に在団していた頃、トップスター就任前の『薔薇の封印~ヴァンパイア・レクイエム~』(2003〜04年)で一瞬だけ同じ種類のドレスを着用したことがあるらしいが、彩輝いわく「優雅に立ち居振る舞うのは初めて」──。(共演者で)トップ娘役だった「後輩の愛原実花ちゃんにノウハウを教えてもらおう」と背筋を伸ばす。自身のInstagramで「変装します」と予告している通り、ご令嬢の他にどんな姿でステージに現れるかにも注目だ。
氷川とは、宝塚時代に参加したトークイベント以来の共演だそう。近年、アニメソングにロックナンバーと幅広い楽曲をのびのびと歌い上げる氷川の姿に「新しいことに挑戦しながら音域や声量もパワーアップされていて、ご活躍を楽しみに拝見していました」「よくぞこれまで大きなケガや病気もなく走り続け、私たちに素敵な歌声や姿を届けてくださいましたよね」と目を細める。「そんな氷川さんとご一緒できる日々が尊いですし、座長と過ごす空間を大切にしたいと思います」と語ってインタビューを結んだ。
公演は、6月3日(金)~7月4日(月)に東京・明治座にて。その後、7月23日(土)~8月5日(金)に大阪・新歌舞伎座、8月15日(月)~27日(土)に福岡・博多座、9月5日(月)~15日(木)に愛知・御園座と巡演する。チケット販売中。
取材・文:岡山朋代