他にもある!こうなったら要注意な「脱水のサイン」
「経口補水液がおいしい」と感じる以外にも、脱水のサインはあるそうです。子どもも大人もできるだけ早めに気付いて対処するためにも、サインを知っておきましょう。
1.おしっこの量が減って色が濃くなる
十河「体から水分が失われる、もしくは口から飲む水分が不足しているときに最初に閉める水分の出口の蛇口がおしっこです。おしっこを減らして、体の中の水分量が不足しないように調整しているのです。
そのため、おしっこの量が減り、色が濃くなっているなと感じたら、脱水の前兆だと考えてください」
2.口の中が乾く
十河「水分が足りなくなると、口の中の唾液が減って舌や口の中が乾いて、ネバネバしてきます。これは脱水のサインと言えます」
3.元気がなくなる
十河「さらに脱水が進行すると、元気がなくなってき、もっと進行すると、けいれんや呼びかけに反応がないなどの意識障害が起こります」
1→2→3の順で脱水が進行していくそうです。まずはおしっこの量や状態に気付いたら脱水の前兆だと思い、水や塩分を、経口補水液なども活用しながら適量摂取しましょう。
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酷暑が予想されるこの夏は、子どもが脱水や熱中症の症状を起こしたときに慌てないように、ドラッグストア等で経口補水液を買って常備するようにしましょう。
「OS-1」に代表される経口補水液がいくつか発売されています。脱水をスムーズに緩和できる経口補水液は塩分が強めなので、味に慣れない子どもはちょっと「しょっぱい!」と感じるかもしれませんが、デザートのように飲んでくれるゼリータイプやアップル味もありますので、子どもに飲ませてみて飲みやすいものを見つけるのも良さそうです。
【取材協力】十河 剛(そごう・つよし)先生
済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 部長 医学博士/日本肝臓学会認定肝臓専門医・指導医/NPO法人日本躰道協会 理事/日本スポーツ協会公認スポーツドクター
1970年東京生まれ。防衛医科大学校医学科卒。日本小児科学会認定小児科専門医・指導医。日本肝臓学会認定肝臓専門医・指導医。日本消化器内視鏡学会認定消化器内視鏡専門医・指導医。