地下鉄並みの値段のバスも&90分以内に往復すると割引

続いて料金面へ目を向けましょう。

「バスは距離に応じて運賃が変わる」という呪縛にとらわれている方も多いのですが、山手線内の路線バスは、都営バス以外の私鉄バスを含めほとんど均一料金。1停留所だけの乗車でも終点まで乗っても、200円程度なのです。

また、自治体が運営するコミュニティバスは100円~150円。都営バスでも系統名に「学」の文字が付いた「学バス系統」は170円で乗車できます。

地下鉄の初乗り運賃が東京メトロは160円、都営地下鉄で170円ですから、同じくらいの料金で乗れるバスもあるのです。

また、近年はICカードでの乗車に対応しているところがほとんどで(コミュニティバスの一部では未対応の路線もあり)、Suica・Pasmo等を持っていれば、揺れる車内で両替する手間も要りません。

しかも「バス利用特典サービス(バス特)」という、回数券に似たサービスもあります。これはICカードで乗車する毎に、利用運賃に応じたポイントが累積され、一定ポイントが貯まると、乗車時に割引になるサービス。「バス特」に参加しているのは都営バス他、関東近郊のバス会社のほとんど。「同じ会社のバスばかり乗らないよ」という人でも、ポイントが貯められるようになっています。還元率や付与チケットの一覧はこちらの横浜市交通局のサイトから(還元率等は各社共通です)。

都営バスですと、さらに「乗継割引」があります。これはICカードでの、1回目の乗車から90分以内に乗り継ぎをすると、2回目の運賃から100円割引になります。これは乗り継ぎでなくとも、同じ路線でも対象になるのです。つまり「バスで打合せに行って、最初の乗車から90分以内に帰りのバスに乗れば100円引き。往復300円で済む」わけです。休日にバスに乗ってご飯を食べたり、ぷらっと散歩に行ったりするときにも使える小技です。

◎バス初心者へのおすすめポイント:その2
都心のバスはほぼ定額料金で、1乗車100円~200円ほど。ICカードで乗車すると、1000円分の乗車で100円割引に。都営バスならば、2回目の乗車が100円引きになる「乗継割引」も。

 

 

路線図アプリとGoogle Mapsのバス停検索で知らないバス路線も検索できる

バス初心者がバスに乗るときに、最大のハードルとなるのが「路線がわからない」という問題です。

Webで調べられるとはいえ、外出時前にそんなことを調べられる余裕があるときは、年間に何度もないのが実情。出先で簡単にバスの行き先や時刻表を調べられるようにならないと、移動時間の時間短縮には繋がりません。

そんな悩みを解消してくれるスマホアプリが「東京都内乗合バス・ルートあんない」です。

 

「地図から探す」「履歴」「ワード」と3つの方法でバス停やバス路線を検索でき、初めての場所ならば出発地を「地図から探す」で検索すれば、近所のバス停が見つかり、目的地まで向かうバス路線の有無がわかります。時刻表はアプリ画面のリンクをたどると公式サイトへ移動でき、最新情報がチェック可能。
 

また、バス停の正式名前を知っていれば、Google Mapsで「(バス停名)+(バス)」と検索すると、バス停の位置と、そのバス停から発車する路線の時刻表を表示してくれます。

ただし、1文字でも正式名称と異なると、うまく表示してくれないため注意しましょう。「一丁目」を「1丁目」とを間違えて入力するだけでもNGなのです。

このアプリの検索と、Google Mapsの検索を活用できると、「地下鉄だけで移動すると乗り換えが発生するけど、バスならば乗り換え無しで行ける」ルートを見つけられます。

例を挙げると、先の「渋谷-新橋」間の途中にあたる、「渋谷-六本木」「渋谷-神谷町」「渋谷-虎ノ門」などです。

 

◎バス初心者へのおすすめポイント:その3
スマホのバス案内アプリを使えば、バス停の位置を知らなくても、地図上でチェック可能。Google Mapsで「バス停名+バス」と検索すれば、位置だけでなく次のバスの発車時刻がすぐわかる!

 

以上の3つのポイントを活用して、今年の夏は、快適な移動時間を過ごしてみると、夏バテの心配も減らせますよ! 24時間運行の始まる前に、バスTipsをお試しあれ。

つねやまごう:1978年モデルの物書き・コピーライター・Web編集者。大学時代は古文書と絵巻物を読みつつ過ごし、卒業、就職、紆余曲折を経て、フリーランスに。趣味は猫の爪切りと帰宅です。ブログTumblr