1988年に漫画家の柴門ふみが発表し、ドラマ化もされた『東京ラブストーリー』。煌びやかな東京を舞台に繰り広げるカンチとリカら4人の若者の恋愛模様は、一大センセーショナルを巻き起こした。

ミュージカル「東京ラブストーリー」チケット情報

この冬、同作初の舞台化が決定、2022年度トニー賞ベストスコア賞ノミネートの作曲家ジェイソン・ハウランドが音楽を手掛けるオリジナル・ミュージカルをおくる。設定を2018年に置き換え、舞台オリジナルのキャラクターも登場。また、柿澤勇人、笹本玲奈、廣瀬友祐、夢咲ねねの【空キャスト】と、濱田龍臣、唯月ふうか、増子敦貴、熊谷彩春の【海キャスト】という、世代も個性も異なる2チーム制によるダブルキャストで、同じ脚本を演じる。

フレッシュで向こう見ずな恋模様を描く海キャストでカンチこと永尾完治を演じる濱田龍臣が、本公演に向けての意気込みなどを語った。

両親がリアルタイムでドラマ版を見ていたという濱田。出演が決まった際は「自慢した」とはにかむ。「ミュージカルの経験が浅いというのもあって、プレッシャーもちょっと感じていますが、海キャストは皆さん自分と年齢が近いキャストさんなので、カンチとリカ、三上、さとみという4人の関係性は、20代だからこそ見せられるものをお届けできたら」と話す。

「(役と)等身大の部分が出ている」という海キャストに比べ、空キャストは「大人な恋愛模様を感じます。勢いだけじゃない魅力があります」と濱田。空キャストのカンチ役、柿澤について尋ねると、「柿澤さんのお芝居を拝見し、発見がとても多い。どんどん盗んでいきたい」と刺激を受けているようだ。

千葉県出身で、幼少のころから芸能界で活躍してきた濱田にとって、東京は身近な街。「東京は怖いところみたいなイメージはそんなになくて。ただ、会社員という役はすごく新鮮です。自分が演じる役の恋愛模様が中心となる作品も初めてで、新鮮です。“こういう恋っていいな~”と一視聴者のような気分で空キャストの稽古を見ていたりして。劇場に足を運んでくださる方たちにこの作品がどう届くのか、本当に楽しみです」。

ジェイソン・ハウランドの楽曲については、次のように話した。「キャッチーなメロディーが多くて、カンチ役の歌も、他のキャストの歌もつい口ずさんだり。耳に残る素敵なメロディーをお芝居と結びつけていければいいなと思っています」。

大阪公演は12月23日(金)から25日(日)まで、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。街がクリスマス一色に染まる時期。それだけに「キュンキュンする作品を観ていただけたら」といざなう。チケット発売中。

取材・文:岩本