染谷将太(右)の幻術で空中に浮かんだ阿部寛

 日中共同製作映画『空海―KU-KAI―美しき王妃の謎』のバレンタイン試写会が14日、東京都内で行われ、出演者の染谷将太と阿部寛が出席した。

 世界的巨匠のチェン・カイコーが、夢枕獏氏の小説を映画化した歴史スペクタクル大作。1200年以上前、日本から遣唐使として中国・唐へ渡った若き天才僧侶・空海(染谷)が、詩人の白楽天と共に、唐の都・長安を揺るがす怪事件の真相に迫る。

 劇中で空海が使う“幻術”にちなみ、「もし幻術を使えるとしたら何に変身したいか?」と尋ねられた染谷は「動物のナマケモノになりたい」と回答。「ナマケモノって彼らからしたら果たして怠けているのか、ずっと謎なんですけど、ナマケモノになって怠けたい。でも彼らには天敵がいる。バッと食べちゃう鳥。それだけが怖い」とマイペースに続け、会場の笑いを誘った。一方、阿倍仲麻呂を演じた阿部は「染谷くんになりたい」とコメント。時代が違うため、染谷との共演シーンはなかったが、「この若さにして堂々と主役をされていた。中国の方たちの中で、(日本人)たった一人でしっかり立っていらっしゃったのがすごい」とその大物ぶりをたたえた。染谷は「ナマケモノとか言っていられないですね。気を引き締めます」と恐縮した様子だった。

 また、“染谷空海”が「小一時間で」マスターしたという幻術も披露された。阿部は「空海ですからきっと素晴らしいものを見せてくれると思います」とプレッシャーを掛けてニヤリ。終始、自信無なさげな染谷だったが、箱に入れた米粒を煎餅に変えたり、赤い花を次々に増やしたりと次々に幻術を成功させ、会場を沸かせた。最後は、阿部を宙に浮かせるイリュージョンに挑戦。あぐらをかいた状態でいすに座った阿部に、染谷が両手でパワーを送り込むと、阿部はフワフワと空中に浮遊。阿部は「ちょっとヒヤヒヤした。落ちるかと思った」とおちゃめに語っていた。