――そういった時期を経てゴールデンボンバーが大ブレイクしたわけですけど、浅井さんはかなり前から彼らをプッシュされてましたよね。
浅井:元々彼らのいる事務所euclid agencyにSINCREA(現FEST VAINQUEUR)というバンドがいたんですよ。そのバンドを番組でよく扱っていて、それで事務所の人やメンバーとも仲良くなって、ある時社長と「麻雀やりましょう」という話になって、その麻雀に参加するメンバーが一人足りなかったんで、「今度ウチでやることになったバンドの子呼んできました」と、やってきたのがゴールデンボンバーの喜矢武豊くんだったんです(笑)。
――いい話ですね!
B'zやサザン、チャゲアスなど、誰もが知ってる有名ミュージシャンの楽曲における「それっぽさ」を煮詰めて作られた労作。
浅井:僕はその段階ではゴールデンボンバーのことは知らなくて。「バンドやってんだ?」「まぁやってるんですけど演奏はしてないんです」「えっ?」みたいな(笑)。
一晩麻雀やってちょっと仲良くなったんだけど、ゴールデンボンバーがどんなバンドなのか全然知らないままで。その後、CDやライブ映像を色々とマネージャーの方が持ってきてくださるようになって。そんな中で『イミテイション・ゴールド~金爆の名曲二番搾り~』という色々な大ヒット曲のパロディーをやってるCDがリリースされたんです。
それを聴いてみたらすごくクオリティーが高かったので、「これは面白い!」と。番組でもプッシュするようになったんです。彼らも僕のやっているクラブイベント「爆発寸前NIGHT」にも遊びに来てくれたりして。
浅井:僕のやってるNACK5の番組の公開放送のゲストに来てもらった時も、最初はお客さんはキャパ100人くらいの所、2~30人で、本人たちもすごく緊張していたのをよく覚えています。しかしまさかここまでビッグになるとは…。
ただ、初めてライブハウスで彼らのライブを見た時に「なるほど、こういうパフォーマンスだったらウケるかもな」とは思いました。要はゴールデンボンバーってヴィジュアル系全体のパロディというか、ヴィジュアル系全体をネタにしてるバンドじゃないですか。
そういうバンドっていうのは過去には絶対受け入れられなかったというか、「馬鹿にするな!」みたいな風潮が昔はあったじゃないですか。だけど今はヴィジュアル系のちょっと特殊な部分、オタクっぽい部分を自分たちで笑いながら楽しんでる感じがするんですよね。そこをうまく突いたから売れたんだろうなっていうとこは感じますね。
――昔はバラエティ番組で、YOSHIKIをモデルにしたコントがあって、それに苦情が来たという話もありましたからね。