芸能人やアナウンサー、そして政治家などのスキャンダルやゴシップネタが大好きなのは、私たち日本人だけではありません。人間だれでも同じ! 「他人の不幸は蜜の味」なのです。

特に女性は、男女間の“痴情のもつれ”的な話題は“大好物”。「不倫」「浮気」「離婚」などのキーワードには敏感に反応し、どちらが正しいか間違っているかをジャッジしたり、勝手な妄想をして「良い、悪い」を決めつけたりしています。

そういった中で、同じ“不倫”なのに、「ゲス不倫」と徹底的に叩かれてしまう人や、業界からの引退に追い込まれてしまう人、そして逆に「潔い」「好感がもてる」というような印象をもたれる人に分かれるのはどうしてなのでしょうか?

そこで今回は、夫婦問題カウンセラーの高草木陽光が、“許せる不倫はあるのか?”ということについて考えてみたいと思います。

「許せる、許せない」は、“立場”によって違ってくる

「許せる不倫」って、一体どんな不倫なのでしょう?

許せる不倫の定義なんてあるわけがないのは当然ですが、もしあるとしたら「誰からの視点なのか」によっても違ってくるでしょう。

たとえば…『不倫された妻の視点』で考えた場合の“許せる不倫”なんてあるのでしょうか?

結論から言ってしまうと、「非常に少ない」と考えていいでしょう。

夫に不倫された妻が、時間をかけながら少しずつ許せる気持ちに変化していき、修復に成功した人もいます。

しかし、過去に不倫をされた経験がある妻は、「一生許せない」「一生許さない」と思う人の方が多いのです。

次に、利害関係がまったくない『他人の視点』で考えた場合です。

有名人の不倫騒動を見てもわかるように、「許せる、許せない」のジャッジを下しているのは、当事者にはまったく関係がない、いわゆる“傍観している人たち”なのです。

そのような立場の人たちから見た不倫が、「許せる派」と「許せない派」に分かれて、まるで許せる不倫と許せない不倫の定義が存在するかのような風潮になっているように感じます。