吹替も心地よい

字幕版と日本語吹替版の2パターンを鑑賞しましたが、どちらも甲乙つけがたいものでした。

『リトル・マーメイド』は、ディズニーの実写化映画でときどきある「プレミアム吹替版」と銘打たれたものです。

吹替声優の知名度やタレント性よりも、声の技術や歌の上手さを最優先してキャストが選ばれています。

アリエル役は、ミュージカルで活躍し始めている豊原江理佳さん。

他に、エリック海宝直人、セバスチャン木村昴、トリトン大塚明夫、アースラ浦嶋りんこ、スカットル高乃麗というメンバーです。

最近のディズニーの主人公声優を発掘する能力の高さには驚かされますが、豊原さんは映画や声優経験はないものの、ミュージカルで活躍されており新人ではありません。

一度観ただけで、歌声はもちろん、セリフもすっかりアリエルの声として馴染んでいます。

そして、『リトル・マーメイド』吹替版の最大の特徴と言えるのが、歌唱シーンの歌詞です。

実写でプレミアム吹替版として公開された『美女と野獣』や『アラジン』では、吹替時にオリジナルの訳詞が付けられました。

アニメーションやパークで何百回も日本語歌詞を聴いていると、どうしても脳内でこれまでの歌詞が流れてしまい新訳に違和感が出てしまいます。

その点、『リトル・マーメイド』は歌詞を現在のアニメーション版と同じにしているため、聴いている際の心地よさを感じます。

もちろん、英語の歌詞が一部変更されているため、日本語も少し変わっていますが、耳心地の良さは格別です。

耳心地の良さに加えて映像に没入できる吹替版も必見のクオリティです。

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