ロック界のカリスマ・矢沢永吉の著書「成りあがり」「アー・ユー・ハッピー?」が、12月18日よりアマゾン「Kindle」、アップル「iBooks」、楽天「kobo」をはじめとする電子書店で販売となる。
「成りあがり」は、矢沢永吉が28歳のときに著した自伝で、広島から夜汽車に乗って上京した少年がいかにしてスーパースターへと駆け上がっていったのかが彼自身のリアルな言葉で綴られているベストセラーだ。
対する「アー・ユー・ハッピー?」は、矢沢永吉が50歳を過ぎてから書いた本。矢沢永吉が「成りあがり」以降に経験した人生の紆余曲折を一冊にまとめており、その意味では「成りあがり」と対をなすといっても過言ではない一冊だ。
生きる伝説であり、数々の名言がインターネットユーザーにも支持されている矢沢永吉。そんな彼の"ヤザワ語録"は果たして現代のアラサー男子にどう響くのか。電子書籍版の販売に先駆けて、「成りあがり」「アー・ユー・ハッピー?」からいくつかの名言をピックアップして紹介する。
でもさ、人間は、ある程度キツイ目にあわなきゃいかんのよ。萎縮しちゃうやつもいるけど、バイタリティになる。なにくそ、冗談じゃない。そう思えるだけ、オレは幸せだったかもしれないね。(「成りあがり」より)
スーパースター矢沢永吉にも、キツイ時期はあった。若い頃はむしろキツイ時期がほとんどだったといってもいいかもしれない。
バンド活動が思うようにいかず、せっかくつかみかけたチャンスが逃げていくこともあった。慣れないアルバイトで生活費を稼ぎ、妻子を養う日々。そんなキツイ時期を思い出しながら、しかし矢沢はそれでも言う。「なにくそ、冗談じゃない」と。
仕事や人生で苦しいことがあったとき、ぜひこの言葉を思い出してほしい。「成りあがり」を書いた矢沢永吉もまた、28歳の"アラサー男子"だったのだから。
一生、元キャロルの矢沢永吉と言われるのか。
オレは、矢沢永吉と呼ばれたい。(「成りあがり」より)
矢沢永吉はキャロルというバンドでデビューし、ほどなくして解散、ソロ活動をスタートした。キャロルは伝説的なバンドだった。故に、どうしても解散直後の矢沢には「元キャロル」という肩書きがついてまわった。
しかし、矢沢はそれをよしとしなかった。矢沢にとってキャロルはあくまでももう終わった過去だったのだ。矢沢は「元キャロルの矢沢永吉」ではなく、単なる「矢沢永吉」であろうとした。
現代のアラサー男子よ、君の名前の前に仰々しい肩書きはついていないだろうか。こんな時代だ、いつかその肩書きは驚くほどあっさりと消えてなくなるかもしれない。そのとき、自分は何者であろうとすべきか。「成りあがり」は、そんなメッセージを35年前から現代に向けて送ってくれている。