今年3~4月に上演され好評を博した舞台“Le gai mariage”『ル・ゲィ・マリアージュ~愉快な結婚』の再演が早くも決定した。

本作は、モリエール賞最優秀コメディ賞にノミネートされたフランスの名作。主人公のアンリ・ド・サシーを演じるのは、『SHOCK』シリーズに出演、ノサカラボ『罠』や舞台『ぴーすおぶけーき』などで好演した高田翔。ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンの菊丸英二役などで注目を集める富本惣昭が、アンリの親友で、彼と偽装の同性婚をするドド役を前回に引き続き演じる。出演する2人と、公演プロデューサーの白樹栞氏に思いを聞いた。

初参加となる高田は「脚本を読んでシンプルに面白いなと思いました。前回の脚本と読み比べてみると“フランスの戯曲”という印象が強いのですが、それをどうお客様に楽しんでもらうのか。やるからには絶対面白くしたいですし、前回よりもいいものをお届けしたいです」と意気込む。一方の富本も「前回から僕以外のキャストは皆変わりますし、演出家も違います。前回の手応えや得たものは確かにあるのですが、今回は今回でまた新しく作り上げていきたいです」と話す。

互いの印象について、高田は「アンリを演じる上でドドとの関係性が一番大事だと思うのですが、彼は続投ということでとても頼りになります。癒しを感じたり、ウザいと感じたり、かわいいなと感じるところもあったり……自分一人で想像していたドドの何百倍も柔軟性があるんです」と話し、富本は「本読みの段階から、モテそうな雰囲気たっぷりのアンリです!(笑)。僕が投げた分高田さんは返してくれるので、僕も彼が投げてきたものを素直に受け取って返したい。すごくやりやすいですね」。既にいい関係性が構築されている様子だ。

白樹氏は「前回も素晴らしかったのですが、今の稽古を見ていると、前回以上に膨らんでいるというか、作品が深まっている印象があります」と手応えを話す。「声を出して笑う機会が少なかったコロナ禍。『こんなに声を出して笑ったのは久しぶりだ』などとお褒めの言葉をいただきました。熱量の高い前回を超えて、もっともっと波を作って欲しいです」。

公演は2023年10月13日(金)~29日(日)、六本木トリコロールシアター。なお、白樹氏によると、来年には本作のミュージカル化も決定しているという。続報を待とう。

取材・文:五月女菜穂