これで贅沢過ぎるウォーミングアップは終了し、気持ちが高揚しまくっているファンの人たちはプレミア上映会場となる13階のスクリーン9へと移動。場内はあっという間にすし詰め状態になり、みんな、嬉しそうにその時が来るのをいまか、いまかと待っている。

そして18時。場内が少し暗くなったかと思ったら、スポットが当たり、仮面の家紋が入った紋付袴姿の藤ヶ谷と斎藤、遠藤がなんと場内中央の扉から入ってきて、客席を通って登壇したからここでもみんな大喜び。だが、次の瞬間には思いがけないサプライズに、登壇した3人の方が驚くことに。それもそのはず、観客全員が“仮面”をつけていたのだ。その光景は写真を見ても分かるように、ちょっと異様なものだったが、藤ヶ谷は「みんな僕より似合っている。ありがとうございます」と大喜びだった。

舞台挨拶もそんな熱気の中でスタート。まずは藤ヶ谷が「映画の舞台挨拶は初めてなので、すごく大事な瞬間になると思います。それが『仮面ティーチャー』で本当によかったなと思います。この熱い作品がみなさんに届くと信じています」と素直な心境を語る。

すると、ドラマに続いて「仮面ティーチャー法」の生みの親である教育省のエリート官僚・板倉塁に扮した斎藤が「ドラマのときからその枠をはみ出すエネルギーを持った、スクリーンの匂いがする作品でした。その作品がさらにスケールアップした内容とともに、最も相応しい場所に今日投影されます。その最初の観客がみなさまなので、ぜひこの作品をしっかり受け止めてください」とアピール。「ドラマでは藤ヶ谷くんとの絡みがなく、寂しい想いをしていたけれど、映画では一緒に戦っている感じがしました」と強調した。
 

そして最後に、この劇場版から参加した荒木剛太のかつての恩師である羅門公平に扮した遠藤も「藤ヶ谷くんはこの作品が映画デビューで、主演なので、ぜひみなさんの熱い想いとともにこの作品を宣伝していただいて、ぜひ、みなさんの力で大ヒットに持っていってください」と強力プッシュ。

その言葉に会場がどよめくと、藤ヶ谷がすかさず「今日からみなさんも仮面ティーチャーの宣伝部の一員として、頑張っていただきたいと思います。しっかり仕事をこなすようにお願いします」と続け、熱血教師・荒木剛太そのままの威厳を見せた。

そんな藤ヶ谷の意外な一面を語ったのは遠藤だ。「撮影の初日が、実は藤ヶ谷くんとぶつかり合うクライマックスのシーンだったんです。それでなくても自分はこういう顔なので、だいたい初対面の人にどん引かれちゃうんですけど(笑)、藤ヶ谷くんがその戦いのシーンの後のメシのときに『遠藤さん、一緒に喰いましょう』と言ってくれて。すごくフランクな人なんですよね。温かく包んでくれたので、優しい人だな~と思って、それが印象に残っていますね(笑)」
 

それに続いて、斉藤が本作の魅力を訴える。「僕は一映画ファンとして、この作品の特にアクション・シーンは、これまでの日本映画を更新しているなというスケール感を感じました。これは劇場で体感すべき日本映画だと思います。男性の人にも観るように、みなさんから促してください」

もちろんここでも、藤ヶ谷が「本当にしっかり仕事をするように!」ともう一度観客に語りかけ、またまた「キャー!」とひと盛り上がり。その状況を「素晴らしいね」と言いながら見守っていた遠藤も、俳優の先輩としての立場から、藤ヶ谷と斎藤を絶賛する。

「若いけど、ひとりよがりにならず、ちゃんと相手の芝居を見て、それを自分の中で吸収して返していくことに長けた2人だと思います」

そして最後に藤ヶ谷が「熱いストーリーをみんなで全力で作りました。みなさんも全力で受け取ってくれると、作り手としては本当に幸せです」と締めくくると、ヒット祈願の鏡開きならぬ、仮面ティーチャーの仮面が描かれた樽で“仮面開き”を行い、最後に仮面をつけた満員の観客と一緒に3人が写真と動画を撮る流れに。