「バレンタインスペシャル わが心の映画音楽コンサート」が2月11日(火・祝)に、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで開催される。
「バレンタインスペシャル わが心の映画音楽コンサート」の公演情報
選曲に定評があるこのシリーズは今年で4回目。指揮は、映画博士の異名をとるマエストロ竹本泰蔵、管弦楽は東京フィルハーモニー交響楽団。コンサートのナビゲーターはニッポン放送アナウンサーの上柳昌彦が務める。シルベストリの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」、ジョン・ウィリアムズのヒット作「レイダース・マーチ」「E.T.」やマニアックなナンバー「1941マーチ」、ニーノ・ロータの「道」、モリコーネの「ニュー・シネマ・パラダイス」など、映画ファンには堪らない充実のプログラム。ほかにも、映画誕生50周年を迎えた「マイ・フェア・レディ」や、リチャード・ロジャーズ&オスカー・ハマースタインII世のコンビによる傑作「南太平洋」の音楽も演奏される。
ゲストには、世界でも希少なソプラニスタ(男声ソプラノ歌手)の岡本知高と、二期会が誇る実力派テノール、小原啓楼が登場。“映画とオペラ、そしてミュージカル”をテーマに、「リゴレット」「運命の力」「ラ・ボエーム」など、多くの映画の名場面で効果的に使われたオペラのアリアを披露する。男同士の対決(?)も聴きものだ。
コンサートを主催するニッポン放送は今年で開局60周年。開局当時はクラシックの番組も多く、公開録音でオーケストラコンサートを取り上げていた。日本のオペラの黎明期でもあった当時、現在の二期会とともに企画したのが、映画音楽やミュージカルをオペラシンガーが歌うというリスナーが親しみやすいコンサート。東京文化会館などで開催されたこの「二期会フェスティバル」には、立川清登、伊藤京子、島田祐子、栗林義信ら日本オペラ界の礎を築いた歌手たちが出演し、その模様は全国で放送された。
映画音楽を取り上げるコンサートは近年ますます盛んだが、その草分けのひとつ「わが心の映画音楽コンサート」のエスプリは、そんなオペラ黎明期より育まれてきたといえるだろう。ラジオ発信らしく、音楽と絶妙なトークをじっくり楽しむ、こだわりのコンサートになりそうだ。