左から、スティーブ・サックス、ジョナサン・カッツ 左から、スティーブ・サックス、ジョナサン・カッツ

ディズニー音楽のエキスパート、ブラッド・ケリーが率いるビッグバンド・プロジェクト『ディズニー・ワールド・ビート2024』が開催される。19年にスタート、22年に続き3回目となる今回のテーマは「Music Journey~世界の旅へ!」。

『ディズニー・ワールド・ビート 2024:Music Journey~世界の旅へ!』 チケット情報

ディズニー作品の舞台となった世界の国々を、ビッグバンド17名のベテランメンバーと4名のシンガーたちが繰り広げる音楽とスクリーン映像で巡る。ブラッドが16年間指揮を務めたコンサート『ディズニー・オン・クラシック』よりもカジュアルな味わいだ。ディズニー・ワード・ビートの初回から参加している、ピアノ・キーボード担当のジョナサン・カッツとサックス・フルート奏者のスティーブ・サックスが「演奏は自由度が高く、演出も楽しい!」と達者な日本語で公演の魅力を語った。

アニメ映像を見ながら、観客は飛行船で世界を回る音楽の旅に出る。例えばインドが舞台の『ジャングル・ブック』ではエレクトリックシタールの演奏、『モアナと伝説の海』ではポリネシアのパーカッションが加わるなど、それぞれの作品の雰囲気を音楽的に表現。ディズニー音楽の魅力を「メロディが覚えやすくてきれいで、楽曲としてハイクオリティ。この公演で、映画を観たことがある人たちは物語を思い出して共感できると思う」(ジョナサン)、「今、困難の多い世界の中で、ディズニーのすごくポジティブなメッセージをお伝えできることにワクワクしています」(スティーブ)。

演出も楽しい。トロンボーンの4人がサングラス姿でクールな曲を演奏したり、スティーブは『ライオン・キング』でトランペッターのジョーとハイトーンの曲を響かせ、迫力のサックス・バトルまで披露する。「お客さんも音楽に乗って、自由に体を動かして楽しんで」とスティーブ。さらに、観客参加の"曲当てクイズ"は、メンバーと日本語でおしゃべりも。

日本語検定5級受験のブラッドに、在日歴の長いジョナサンとスティーブが通訳でサポートする。「ディズニーの音楽と映像を、生演奏の空気の振動、響きで、多くの人に素晴らしい感動体験をしていただきたいです」(ジョナサン)、「馴染みのある楽器で、みんなが知っているディズニーの曲を素晴らしいアレンジと表現力豊かなメンバーの演奏で。おもしろい発見がいっぱいあります」(スティーブ)。

息の合ったメンバーたちで生み出す上質のサウンドに「この世界はやっぱり素敵!」というメッセージを乗せ、全国19公演のツアーへ。大人気のコンサートグッズも、"旅"をテーマに多彩に用意されている。

取材・文:高橋晴代