映画『いぬやしき』公開初日舞台あいさつが20日、東京都内で行われ、出演者の木梨憲武、佐藤健、本郷奏多、二階堂ふみ、三吉彩花、伊勢谷友介と佐藤信介監督が登壇した。
本作の主人公は、定年を目前に控えた初老のサラリーマン犬屋敷壱郎(木梨)。ある日、謎の事故で“機械の体”に生まれ変わった彼は、同様の体で大量殺人を重ねる高校生・獅子神皓(佐藤)と激しく対立していく。
クロストークでは“ジジイがヒーロー”という設定の本作にちなみ、「あなたにとってのヒーローは?」という質問も。これに対して佐藤監督が「(スティーブン・)スピルバーグ監督が小さい頃から大好きで…」と答えると、佐藤が「それを言ったらイカンイカン!」と慌てた様子で止めた。
スピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』は、同じ20日封切りで、本作とはいわば“ライバル関係”にある。木梨が「隣でスピルバーグさんの映画をやっているけど、すごい人(観客)が入っていると聞いてるよ」とあおった。
佐藤監督は「本音を言っちゃった」と笑いながら反省。佐藤は「何を言ってるんですか。スピルバーグさんの映画が公開されていることを世の中に隠さないかんのに…」とあきれ顔で、会場を沸かせた。
そんな佐藤は、自身のヒーローとしては「昔からずっと答えている答えがあるのですが、コナンくんです。格好いい」と回答した。劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』が現在公開中とあり、再び会場がざわついたが、こちらは、本作と同じ東宝の映画。
佐藤は「コナンがめちゃくちゃヒットしている。僕はコナンファンに『コナンを見たら“いぬやしき”も見てね』という願いを込めて今、答えています。よろしくお願いします」とちゃっかりアピールした。
一方、木梨は「最終的にこれしかない。僕のヒーローは父・作三です。僕と同じ顔をした本物のジジイ。86歳ぐらい。祖師ヶ谷大蔵で自転車屋をしています。どこがヒーローかというと、お得意さんや顔なじみには、空気をタダにしています。冬場のパンク、真水で(修理を)やってます。それを見た瞬間に『すげぇな』って。大した答えじゃなくてすみません」と話した。