Scratchの基本は、スプライト(キャラクターなどの画像)をコマンドとパラメーターの数値、条件付けなどで動かすことです。
ネコのスプライトに(1)「ずっと」、(2)「10歩動かす」、(3)「もし端に着いたら、跳ね返る」という3種類のブロックを組み込んでみます。
プログラムを実行すると、ネコはまず「ずっと」「10歩歩き」ます。そうしてずっと10歩歩いているうちに、ステージ(プログラム実行画面)の端に到達するので「もし端に着いたら、跳ね返る」が実行され、跳ね返ってまた移動しはじめます。そしてその動作を「ずっと」続ける、というわけです。
ブロックには組み合わせるためのパズルのような凹凸が用意されているうえ、コマンドの種類によって形や色が違うので、作業は比較的簡単です。
しかし、ネコを動かしただけではプログラミングした気にはなりませんよね(笑)。プログラムと言えば簡単なゲームくらいは作ってみたくなるのが人情です。では、Scratchを使えば簡単にオリジナルゲームを作れるのかと聞かれれば、答えはNOでありYESでもあります。
1からすべてを作るには、ツールへの慣れはもちろん、スプライトをどのような条件で動かすのか、試行錯誤が必要です。まずScratch内の描画ツールを使ってスプライトとなる画像を描き、それを配置してどのように動かすのか決め、ある条件を満たせば別のアクションを起こす。そして、そのアクションを組み合わせてゲームを作っていく──こうなると、ちょっとたいへんです。
しかし、本来プログラミングでは専門的な構文などを知らなければ、一歩も先に進むことができません。Scratchならブロックを組み合わせるだけで、少なくともスプライトを動かすところまでは子供でもできます。これは、実際のプログラミングに比べると相当簡単です。
Scratchにはサンプルとなるプログラムがいくつか用意されています。それらのプログラムを開けば、どのようなブロックが使われているのかがわかるので、それをアレンジしたりすることでブロックの組み合わせを勉強できます。また画像を取り込んだりしてオリジナルのスプライトに置き換えれば、簡単にオリジナルゲームを作ることもできます。まずはここから始めてみるといいですね。