4月26日、『第72回 全日本体操個人総合選手権』の公式練習が開催。練習終了後、記者会見が行われた。

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4月14日の『W杯東京大会』で個人総合初の国際タイトルを獲得した白井健三は、確かな自信を口にした。

「『W杯』が終わってから失敗しない自分が明確にイメージできるようになってきた。自分に何が必要か、すごく明確に練習できている。わずか1週間ちょっとの話だが、『全日本個人総合』には『W杯』よりも気持ち的に強く臨めるのかなと思う」

2週間前に東京体育館で行われた『W杯東京大会』で、白井は3月3日『W杯アメリカ大会』でのトラウマを払拭した。『W杯』シリーズ開幕戦となった『アメリカ大会』で、白井は苦手のあん馬で2度、鉄棒でも1度落下した。「年末から相当つけたつもりの自信が、一気に崩れてしまった」のだ。そして「弱い気持ちが襲ってくる」中臨んだ『東京大会』で白井は『アメリカ大会』2種目目のあん馬で落下したふたつの技を難なく決め、最後の鉄棒でも無難な演技を実施したのだった。

「『W杯』(東京大会)はアメリカ(大会)のトラウマを出さないために、大過失を出さないようにふわふわした実施という印象。やっぱり着地を決めてこその総合。明日は攻めた実施ができるのかなと」

一方、『全日本個人総合』10連覇中の内村航平に王者の余裕はない。昨年10月の『世界選手権』で左足首を負傷し、復帰戦となった3月の『種目別W杯ドーハ大会』は4種目に出場していずれも予選敗退に終わった内村は、背水の陣で『全日本個人総合』に挑む。「今回できなかったら『一生体操ができない』というくらいプレッシャーをかけて練習してきた」。

さらに内村は「(『世界選手権』で個人総合40連勝が途切れ)一度死んだような感じ。新しい自分を見せていければ。下(の世代のレベル)も上がって来てるし、僕もそこまで余裕で戦っていける状況ではなくなってきた。とにかくミスのない演技構成で手堅く代表に入りたいな」と10月の『世界選手権』を見据えた。

果たして、白井が世代交代を高らかに宣言する初優勝を勝ち取るのか、内村が復活の狼煙となる11連覇を達成するのか。『第72回 全日本体操個人総合選手権』は東京体育館にて行われる。4月27日(金)は個人総合予選、28日(土)は男子種目別選手権トライアル、30日(日・祝)は個人総合決勝を開催。チケット発売中。