(1)事前準備
個人的に事前準備は営業の基本であると同時に、最終奥義だと思っています。特に新規営業は数を多く回らなければなりませんので、準備をしっかり行って効率的に営業をしていきたいものです。
事前準備のポイントとしては単に「自社商品のチラシを忘れないようにする」だけでなく、以下のポイントも注意してみましょう。
・お客様の情報収集
商談するに当たりお客様の情報は必須です。何をやっている会社なのか分からずにお伺いしても、取引してもらえるわけないですよね。
お客様の会社はどれくらいの売上があり、業界でどんな位置にいるのか。また営業の業種によっては(IT、広告系などは)お客様がどんなサービスを展開しているかチェックしなければなりません。これに加え、最近は担当者様がFacebookなどをやっている可能性もあるので、余すことなくチェックしてみましょう。もしかしたら話のタネになるかもしれません。
・商談のゴール設定
「そのお客様へどれくらい営業活動をかけるのか決める。」これを商談のゴール設定といいますが、これも重要な事前準備です。時間は有限ですし、ただ漠然と商談を繰り返していても一向に安定した成果は上がらないのです。
芽のないお客様に対して、どんな頑張っても意味はありません。この線引きを行うため「今日はお客様の予算を把握する」「本日はプレゼンの約束を取り付けてくる」などお客様ごとに商談の着地点をイメージして臨む必要があります。
(2)訪問によるヒアリング(情報収集)
「営業の8割はヒアリングだ。」そんな言葉を聞いたことがあるかもしれません。営業の代名詞とも言える、このヒアリングですが一体どんなことをするのでしょうか。簡単に言えば「お客様の情報を収集する」こと。あなたの業種によって若干変わりますが、原則的に以下の情報を把握する作業となります。
・お客様の今後の戦略
・担当者が何に対して悩みを持っているのか(現状扱っている商品の費用対効果なのか、担当営業マンに不満があるなど)
・担当者の会社でのポジションはどうなのか(お金を動かせる決裁者なのか、決裁者に進言できる人間なのかなど)
・予算はいくらなのか
極端な話、販売している商品がお客様の戦略に合致しており、費用対効果も見合って且つ決裁者(お金を動かせる人)にお話できていれば難なくお仕事を受注できると思います。しかし世の中はそんなに甘いものではありません、完全な商品なんて滅多にありませんよね。その中で”交渉して取引を成立させる”のが営業の役割。
損得をすりあわせ、お互いが納得できる妥協点に誘導するのがミッションなのです。
その為、上記の情報はもちろんのこと妥協点に導くために情報収集は欠かせません。
例えば「今の取引先は金額こそ高いけど、付加価値を提供してくれるから使っている」というお客様であれば、その付加価値が何なのか分からなければ勝負できないですよね。
これを収集するのがヒアリング。自社が勝つためにどんな情報があれば有利になるのか、それを逆算してヒアリングしてみると良いと思います。