モラハラの連続で食欲、発汗、記憶力が低下
このように夫の執拗なモラハラが続いたのですが、琴絵さんには食欲や発汗、記憶力の低下という症状があらわれ始めました。
1日の予定を忘れてしまうので、冷蔵庫に張り付けたホワイトボード上のTo doリスト(何時に何をするのか)に頼らざるを得ない日々。病院で診察を受けたところ、甲状腺機能低下症という診断を受けたのです。
さらに右耳の上あたりに10円玉ほどの脱毛班が見つかったのです。このことにより、琴絵さんは「このままじゃ壊れちゃう!」と緊張の糸がプツリと切れたようです。今まで積み重なった我慢や緊張、そして心労が一気にあらわれたのでしょう。「主人と一緒にいたら、いつまでも苦しいだけって分かったんです!」と断言しました。
ストレス反応が身体にあらわれたら離婚検討のサイン
ここまで琴絵さんが夫に悩まされ、苦しめられ、傷つけられた結果、離婚を決意するまでの経緯を見てきました。冒頭で述べた通り、モラハラの場合、離婚のタイミングが難しいのですが、琴絵さんのように精神的な症状だけでなく、身体的な症状があらわれたときが一つの目安になるでしょう。それは身体が悲鳴をあげている証拠だからです。
これらの症状は夫が謝罪し、反省し、言動を改めない限り、改善する見込みはありません。
もし、夫が起こしたトラブルが不倫、借金、暴力なら、夫が多少なり悪いと思っていることが多いです。しかし、モラハラの場合、夫と妻は常識や道徳、価値観が食い違っているので、悪いと思っていないのが厄介です。
悪いと思っていなければ、夫が謝罪等をすることはありません。それなら妻の症状が悪化する一途なので最終的には離婚を避けられなくなります。