なかなか寝付けない人は人生の三分の一が不満足に!?

あなたは毎日、よく眠れているだろうか?自信を持って「はい、よく眠れています!」と応えられる人は幸せだ。なんといっても、人生の三分の一は睡眠の時間なのだ。睡眠が充実していれば、人生の三分の一の時間が充実していることになる(*8時間睡眠を基準にした場合)。なかなか寝付けない人のために、iPhoneアプリを快眠グッズにする方法を紹介しよう。

・いつも寝不足感がある

・なかなか寝付けない

・夜中に目が覚めてしまう

・なんとなく寝たりない

眠りに対してこんな感想を持っている場合は、人生の3割もの時間を不満足な状態で生きている、ということになるのではないか?

既に様々な快眠グッズを試してみたり、購入しようと考えている方も多いと思うが、まずはiPhoneを使えば、どのくらいの睡眠をしているか?を把握することができる。

そもそも「よい眠り」とはなんだろう?

より良い眠りを得たい!という目標を達成するための第一歩は、「よい眠り」とは何かを具体的に定義することだ。

一般的に、良い眠りとは

・十分な睡眠時間:7~9時間の睡眠時間が推奨されている

・深い睡眠:深い睡眠→浅い睡眠→REM睡眠を周期的に繰り返すのが質の良い睡眠

・良質な睡眠環境:静かで、暗く、適度な室温の部屋で眠ること

などが上げられる。

睡眠時間には個人差があるので、3時間でも快眠に感じる人もいれば、10時間寝ても寝たりないと感じる人もいるだろう。これは睡眠の深さや睡眠サイクルも関係しているようだ。

そして、睡眠時間の長短や睡眠の深い浅い、のいずれの場合でも、睡眠環境が整っているほうが良質な睡眠を得られるであろうことは間違いない。

睡眠は、自分が寝ている間のことだから、自分ではなかなか客観的に把握できないものだった。

しかし、現代の我々にはスマートフォンという素晴らしいツールがある。スマホには、睡眠関連のアプリがたくさん用意されているのだ。

まずはアップル純正アプリを使ってみよう

iPhoneには「ヘルスケア」というアップル純正アプリがある。このアプリは、iPhone所有者の健康に関するデータを一元管理するものだ。

・どれだけ動いてエネルギーを消費したか?

・どれだけ運動をしたか?

・どれだけ歩いているか?

・その歩くスピードはどれぐらか?

・歩く姿勢はふらついていないか?

などなど、実に詳細にデータを収集して、それらを確認できるようになっている。

例えば筆者の場合、2024年1月の歩行速度は2.1~5.9km/hだった。1年前の23年1月は2.2~5.8km/hだったので特段に落ちていなかったことがわかる。

このヘルスケアアプリが管理するデータの一つに「睡眠」がある。ベッドに入っている時間、実際の睡眠時間、睡眠の深さなどを統計データとして把握することができる。

筆者の24年1~2月の1カ月を見てみると、平均就寝時間は8時間24分、平均睡眠時間は6時間26分と出ている。

23年1月の平均就寝時間が8時間49分、平均睡眠時間が4時間13分なので、睡眠時間は増えているようだが、昨年同時期の睡眠時間が短すぎる(汗)

このような「就寝時間」と「睡眠時間」はどうやって記録しているのか?就寝時に何も操作していなくても、これらのデータは記録されるのか?そういった疑問がわいてくる人は多いだろう。

実は、この「就寝時間」と「睡眠時間」は、ヘルスケアアプリに就寝時間・起床時間を設定することで概算的に記録している。

例えば就寝時間を23時、起床時間を7時と設定しているとしよう。この時間通りにベッドに入ってサクッと眠れば、就寝時間:8時間、睡眠時間:8時間だ。

しかし、ベッドに入ってもiPhoneを操作していることはよくある。例えば、24時までiPhoneで電子書籍を読んでいたとしたら、ヘルスケアはこの時間を睡眠時間から除外する。

だから予定通り7時に起床すれば、睡眠時間は7時間ということになる。

ただ逆に、実際の起床時間が8時であったとしても、これは睡眠時間に含まれないので7時間のままだ。このように厳密な睡眠時間を計測しているわけではないが、大まかな傾向としてはヘルスケアアプリの機能でも十分につかめる。

しかし、睡眠の深さや睡眠サイクルまでは、ヘルスケアアプリだけでは計測できない。より正確に睡眠の質を測るにはどうすればよいだろう?

自分の睡眠の深さを知ることができるアプリ

App Storeで「睡眠」をキーワードにして検索すると、たくさんの睡眠関連のアプリがでてくる。

睡眠の質を分析するアプリ、ぐっすり眠るための音系アプリ、気持ちよく起きるための目覚まし系アプリなどが主なジャンルだが、それはもう多種多様にあるのですべてを試すのは難しい。

なので、これがベストだ!ということは言えないのだが、今回は筆者が長く使っているアプリをご紹介する。「AutoSleep」という睡眠の質を測るアプリだ。

AutoSleepは有料アプリ(900円)の買い切りスタイルでお試しができないため、App Storeで見つけてもいきなり導入するのをためらう人が多いかもしれない。

しかし、筆者は実際に使ってみて900円を払う価値が十分にあると思っている。なんといってもアプリ名が示す通り、「Auto」で睡眠を記録してくれるのがすばらしい。

寝るときに「スタートボタンをタップする」などの操作すら何もいらない。ただ寝れば、自動的に寝たことを感知して睡眠を記録してくれる。

と書けば若干語弊があるので、説明を少し加えよう。

App StoreのAutoSleepのタイトルには「睡眠の追跡をWatchで」という記載がある。つまり、完全自動で睡眠を記録してくれるのは、Apple Watchを付けていることが必要ということだ。

しかし、筆者はApple Watchを購入する前からこのアプリを使っている。Apple Watchがない場合は、iPhoneに充電ケーブルを差して枕元に置いておけばよい。

それだけで、iPhoneの加速度センサを使って、眠りに落ちたかどうかをAutoSleepが検知し記録をしてくれるという仕組みだ。

寝る、という行為がややこしいのは、ベッドに入ってからすぐ「寝落ちする」わけではないことだ。

床に就いてから、本を読んだり、スマホを見たりなど諸々のことをしているうちに、いつの間にか眠りに落ちている、というの人も多いだろう。

だから、睡眠を記録するのに「さあ、今からポチっとして睡眠を記録するぞ!」というスタイルのアプリでは、その「ポチ」ができない場合が多いのだ。この一点からもAutoSleepの有用性を感じてもらえると思う。

睡眠時間、睡眠の質、睡眠サイクル、良い睡眠かどうかが一目でわかる

AutoSleepは、睡眠時間を自動的に計測してくれる。この計測時間はとても正確で、後から振り返っても確かに「昨日のこの時間ぐらいから記憶がないなあ」と感じるケースがほとんどだ。

なので、睡眠時間記録アプリとしてとても信頼性があると思っている。さらにAutoSleepは、睡眠の質も計測してくれる。

深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠の時間をそれぞれ表示してくれるので、昨日の睡眠はなかなかよかったなとか、睡眠時間は短いけれど、しっかり深く眠れてるなとかを一目で把握できる。

そして、この深い睡眠、浅い睡眠、レム睡眠が繰り返されるサイクルもグラフで表示される。

このサイクル、素人が見ても良いサイクルなのかどうかはちょっとわからないが、AutoSleepには睡眠の質を評価してくれるいろんな指標がある。

例えば、睡眠の評価。十分な睡眠時間をとれたか?睡眠の質は?深さは?などを総合的に判定して、パーセンテージで評価を下してくれる機能だ。このパーセンテージが高いほど、よい睡眠ができているということになる。

睡眠効率という指標もわかりやすい。就寝中の時間(ベッドにいる時間)とその間に実際に眠っていた時間の差からパーセンテージで睡眠の効率を割り出してくれる。

このようなデータから、AutoSleepは「快適指数」というものも導き出してくれる。

AutoSleepの説明によると、快適指数とは「起床時の心拍変動と心拍数から精神面と肉体面の状況を分析する」ものとのこと。

この快適指数、睡眠時間が長ければ良くなるというものではないようで、7時間以上の睡眠をとった日でも低かったり、5時間しか眠らなかった日でも「非常に良い」とでたりするのも興味深い。自分の体感と快適指数を比べてみるのもよいかもしれない。

冒頭でも書いたように、人生の三分の一を人間は寝て過ごす。この三分の一の時間を、より快適に眠ることで、残りの三分の二の起きている時間も満足なものにして、より良い人生にしたいものだ。(3Dデザイナーズスクール https://3dschool.jp/ 学長・西脇 功)

西脇 功

3Dデザイナーズスクール(https://3dschool.jp/)学長。製薬会社勤務を経て、1987年にApple社のMacintoshに出会いコンピュータ業界へと転進。IT系企業数社でコンテンツマーケティング、広報・宣伝のプロとして活動。製品導入事例の執筆、オウンドメディアのWebサイト立ち上げからコンテンツ作成までを一人で担当。2020年独立し、合同会社天使の時間を設立。3DCGソフト活用のためのオンラインスクール運営や、Webメディアへの記事執筆を行っている。