レオナルド・ディカプリオ&トム・ハンクスの同名映画をミュージカル化した『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の製作発表が3月18日、都内にて行われた。登壇者は松岡充、福井晶一、新妻聖子、菊地美香、彩吹真央、今井清隆、演出の荻田浩一。
パイロット、医者、弁護士になりすまし、若くして大金を手にした天才詐欺師、フランク・アバグネイル。この実在する人物をモデルにスピルバーグ監督が映画化、日本でも大ヒットした作品を、2011年にブロードウェイでミュージカル化。大いに話題になった舞台が、日本初上陸する。演出を手掛ける荻田はミュージカル版の魅力を「フランクがFBI捜査官のハンラティに自分の半生を見せる、全体がひとつのショーという形になっている。実話でありながらあまりにも現実離れした話ですが、ショー・シーンを盛り込むことで、リアリティがありながらファンタジーに飛べる。フランクの嘘に翻弄される人たちが見ている、ジェットコースターのような夢物語という風に見えてくるのが、映画と違う面白さ」と解説。ハンラティを演じる福井も「本当に楽しくて、最後にはほろっと泣ける、心温まるミュージカル。素敵なキャストと素敵な音楽と素敵なダンスで皆さんを魅了したい」と意気込みを語った。
そしてこの日の会見の流れを作ったのは主人公・フランクに扮する松岡充。「この話は実話で、普通に考えたら嘘は人を傷つける。でもそこから生まれた作品が、観に来られる皆さんの幸せや笑顔につながっている。僕はフランクとして、最後は幸せに変えるんだということを念頭に置いた嘘をつき通したい」とマジメな意気込みも語る反面、会見冒頭から「東宝ミュージカルに出演するのは初めて。僕の親父が東宝の大株主なのですが、株主だからといって良い役をもらったと言われるとシャクなので頑張りたい」と嘯き、様々な職業に化けたフランクにちなんで“もし別の職業に一日だけ就くとしたら?”という質問には「教師になりたい。こう見えて教員免許持ってるんです。高校の英語の。英検は4級なんですが」と答え、高校まで野球をやっていたという福井に「僕もやっていました!センバツにも出場しました」と話し、しまいには「生まれて一度も嘘をついたことがない。人を騙すのは苦手なので、(役作りにあたり)そこだけは心配です」と話すなど“フェイク”な発言を連発。これには記者からも「今日の会見で本当のことはどれですか?」と質問が飛ぶ始末。だが演出の荻田からは「松岡さんはすでに(フランクとして)完璧。会場を翻弄している」と賞賛(?)の声が上がっていた。
公演は6月21日(土)から7月13日(日)まで東京・シアタークリエにて。チケットは4月12日(土)に一般発売を開始する。その後7月16日(水)に愛知県芸術劇場 大ホール、7月18日(金)から20日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティでも上演される。