注文履歴からサブスクの課金状況が分かるようになった

クレジットカードの利用履歴を調べていたところ、どうしても中身のわからない980円の支出があった。普段利用しているカード会社は、翌日に利用状況をメールで送ってくる。速報なので利用日と金額ぐらいしかわからないが、前日の話なので利用先は大体わかる。ところが980円分だけ、何に使ったかどうしても思い出せなかった。もしや、やられたかも……。背筋が寒くなった。もう一度落ち着いて、一番利用頻度の高いアマゾンの注文履歴を見直してみた。すると、あった。980円。「Amazon Music Unlimited」とある。どうやらその月額費用らしい。しかし、身に覚えがない……。さらに背筋が寒くなった。 Amazon Music Unlimitedは、アマゾンが提供する音楽視聴のサブスクリプションサービスだ。とりあえずサブスク登録を解除し、サポートに問い合わせた。いろいろ事情を聞くと、3月中旬にサイト仕様の変更があり、アマゾンのサブスクサービスの課金状況が注文履歴に現れるようになった、という。このおかげで今回、サブスクサービスの課金状況が発見できたわけだ。確かに以前の注文履歴では、Music Unlimitedの項目を見た覚えがない。ということは、かなり前から課金され続けていたのか……。サポートとのチャットのやり取りの間、ふと、ずいぶん前に無料キャンペーンで試用したのを思い出した。

Music Unlimitedはアルバムやアーティストを自分で選んで再生するオンデマンド再生に対応している。さらに、最高のUltra HDでは平均3730kbpsの高音質で楽しめるのも特徴だ。アマゾンプライム会員が無料で利用できる「Prime Music」はシャッフル再生のみ。音質も最大320kbpsという点で異なる。高音質データのテストをする必要があり、過去何度かサブスク登録した。そういえば、それ以降もアルバム単位の再生などを何度か利用した覚えもある。恥かしい話だが、サブスクサービスの解除を忘れ、意識せずたまにそのサービスを使っていた、ということだ。履歴を調べると、2018年1月と21年の6月に、利用料0円の無料キャンペーンで使っていた。一方19年10月には料金を支払っている。何かの必要があって1カ月だけ利用したのだろう。

今回発見した課金のスタートは21年10月。これも何かの都合で1カ月だけ有料で利用するつもりだったが、登録解除を忘れていた疑いが強い。以降、割引や価格改定などありながら毎月課金され続け、計30カ月、2万5000円以上も支払っていたことが分かった。たまたま発見できたわけだが、これまでカード会社からの請求でも見落としていたわけで、完全に自分のミスだ。アマゾンユーザーにとって、サブスク課金が注文履歴に現れる、この仕様変更は歓迎だ。過去にさかのぼってプライム会員の課金状況なども確認できるようになった。注文履歴の検索機能で「Prime」「Music Unlimited」「Kindle Unlimited」「Audible」などのキーワードで検索するとヒットする。いい機会なので、現在どんなサブスクサービスに加入しているか、この際確認してみることをお勧めする。(BCN・道越一郎)