――お疲れ様でした…。でもフィリピンの子供たちはすごく喜んだのではないですか?
ANGEL-TAKA:フィリピンのジャングルにヴィジュアル系が行くなんて世界初だったんじゃないですかね(笑)?
当たり前ですが子供たちはヴィジュアル系を見たことがなくて。だからあらかじめ現地のスタッフさんが「宇宙人が来る」って言っておいてくれたみたいで。
「宇宙人が歯ブラシを持ってやって来る! 皆も歯を磨こうね!」というチラシを作ってくれて、それをヤシの木とかに貼っておいてくれたんです。子供達もそれで知っていてくれたみたいで、「あっ、宇宙人がホントに来てくれた!」って喜んでくれましたね。
――素敵な話ですね! その後も継続的に慈善活動を続けているそうですね。
ANGEL-TAKA:そうですね、その後歯ブラシはもう一度持って行ったのですが、一回目は6年前ぐらいに持って行って、二回目の2011年で、今は中国製の歯ブラシが向こうに入って来てるから、かなり安い価格で買えるようになったということがわかったので、次からは僕らには何が出来るんだろうと考えるようになって…。
フィリピンに行くと、深夜…夜中の三時とかにちっちゃい子供たちが「お金ちょうだい!」と僕らに言ってくる状況が信じられなくて。普通の子供は寝てる時間ですよね。そこにいる旅人とかにお金を貰って、親に渡す、親は仕事をしていないって子もいるし、親がいない子供だけで路上生活している子もいるという状況を色々見てきたので、歯ブラシよりも何か大切なことはないか考えました。
――はい。
ANGEL-TAKA:結果、そういうことは大人の責任かなと思って、今の子供たちに素敵な大人になってもらおうと思って。学校に行って勉強してもらおうと。僕自身は子供の頃は勉強をあんまりしてないんですが(笑)。素敵な勉強をして、立派な大人になってもらったら、路上で迷う様な子供はいなくなるだろうと思って、奨学金を募金しようと思ったんです。
「NOIZ奨学金」っていう制度を作って、僕らの一年間の興行収入の何%かを、奨学金として学校に行けない子供達に払ってあげる制度を作ったんですね。もちろん隊員の協力あってこその活動で、僕らが学校に行かせてあげてるんじゃなくて、隊員が子供たちを学校に行かせてあげてる活動です。
――それでもう何十人もフィリピンの子供たちが学校に通えるようになったと。
ANGEL-TAKA:現在80人ぐらいですかね。もうそろそろ三年目になるんですけど。大学生もいるし、高校生も中学生も小学生もいるし。いろんな学年の子たちがいるので。もう卒業しちゃう子もいるので。あしながおじさんですね(笑)。