尾行をメインにした各種調査法
調査方法は、依頼者が相手のことをどこまで知っているか、そしてこの先どこまで知りたいか?によって変わりますが、張り込みと尾行がメインになります。
例えば男性が依頼者で、行きつけの飲食店に新しく入ってきた女性従業員を対象者だとすれば、次のような流れで調査が進んでいきます。
まず依頼者が対象者(女性従業員)の情報を探偵に伝えます。付けているワッペンやレジでもらうレシートに名前が記載されていればラッキー。それでなくても大まかな容姿と勤務シフトがわかっていれば、調査をスタートするには充分です。
探偵はその情報をもとに対象者を確定し、勤務が終わって店を出てくるところから尾行。立ち寄った先や帰宅先を依頼者に報告するという流れです。調査中にどこを重視するかは依頼者の希望によります。ちゃんと調査している証拠が欲しい人は撮影重視、いずれ偶然を装って(女性の帰宅ルートで)ばったり会いたい人は立ち寄り先の把握を重視、といった具合です。
帰宅先の特定から先はオプションですが、好意・恋心を抱いている依頼者ですと「対象者には恋人や夫がいるのか?」を知りたいと追加依頼してくるケースも少なくありません。探偵にとっては住所さえわかっていれば難しい調査ではなく、表札に書かれている家族の名前、家の大きさ、干してある洗濯物、所有している車のタイプなどから家族構成をだいたい把握できます。あとは必要に応じて自宅周辺での張り込み、聞き込みなどをしながら裏取りをしていきます。
浮気している人間が対象だと尾行を警戒されることもありますが、なんの後ろめたさもなく生活している対象者には、警戒心がほとんどありません。読者の皆さんも「自分は調査されているのでは?」と普段から警戒している人はいないはずです。“春の個人情報調査”は調べる項目数が少ないだけではなく、難易度が低いという点でも、探偵にとってはやりやすい仕事なのです。