みなさん今日もおつかれさまです! 職場や学校、はたまた家庭でも、日々さまざまな環境で「ストレス」を感じている現代人。ストレスを解消するには、なによりもリラックスできる時間をもつことが大事! なかでも睡眠は心身ともにリフレッシュできる貴重なリラックスタイムですよね~。そんな眠りの時間に、お気に入りの音楽を聴いてリラックスするという人も多いのではないでしょうか。
ではそもそも音とリラックスには、どんな関係があるのでしょう? そして<本当に癒される音>とは、どんなものなのでしょうか? 今回は「日本クラシックソムリエ協会」の理事長を務める田中泰さんに、クラシックの専門家の立場から、<音と癒やしの関係>について、たっぷりお話をききました!
ベートーヴェンよりも、バッハのほうが寝やすいかもしれないですね(笑)
今回話のタネに用意したのが、先日オープンしたサイト『Relamix(リラミックス)』。こちらでは誰でもカンタンに「自分好みのリラックスする音」を作り、シェアできるんです。
『Relamix』では、風や雨、鳥や虫の鳴き声など、さまざまな音を組み合わせてリラックスするサウンドを作ることができます。実はクラシックのコンサートにも、こういった自然の環境音が使われていることがあるのだとか。
「客席にリクライニングシートを設置して、クラシックを楽しむことができる『リクライニング・コンサート』では、始まる前に鳥の音や小川のせせらぎなどの環境音を流したことがあります。<一度感覚をリセットして、あらたな世界に足を踏み入れてください>というメッセージなんです。環境音は、やっぱり人がリラックスできる音のひとつですよね」
たしかに、『Relamix』に入っている自然音も、聴いているだけでリラックスできそうなものばかり! そういえばクラシックも、他の音楽ジャンルにくらべて格段に「癒やし効果」がありそうですよね~。
「私もコンサートに行って寝てしまうことはあります(笑)。でも退屈なせいではありません。よく言われるのは、"いい音楽でないと寝られない"ということですね。あとはやっぱり単調な一定のリズムのうえに気持ちいい音が乗ってくると、眠くなりやすいですね。これも飽きてくるというわけではなくて、体が音になじんでくる感覚です。
例えば作曲家で言うと、ベートーヴェンで寝てしまうことはあまりないような気がします。ベートーヴェン独特の強さや変化が、人を寝させない音楽になっているので。だけどバッハなどの気持ちいい曲を聴いていると――私はバッハが好きなので、そんなことのないように聴いていますが(笑)――気持ちよくて寝てしまう人もいると思いますよ。
気持ちいいんだけど、変化のないもの。そういう意味で言うと、自然の音はずっと同じような流れで、しかも気持ちがいい。"寝てしまう音楽"のパターンにとても近いかもしれないですね」