「義母や義父は結婚前から『家族のつながり』にうるさく、母の日や父の日はプレゼントを用意するのが当たり前、それぞれの誕生日は一緒に祝うことを求められていました。

夫は『面倒くさいけど仕方ない』と言いながら付き合っていて、私も窮屈ではあるけれど結婚すれば言い訳をして断ることもできると思い、実際に入籍してからは仕事や子どもの体調不良などを理由に、無理に義実家に行くことはしませんでした。

それについて『家族を大事にしない』と嫌味を言われることもあったけれど、義実家は市外でめったに顔を合わせることがないので放置していましたね。

あるとき義母が転んで足の骨を折り、さすがに大変とお見舞いがてら家事の手伝いなどに行っていました。

すると同居を持ちかけられ、『この際一緒に暮らすほうがお互いに楽でしょう』と我が家を二世帯住宅に改築する話が出ました。

私は絶対に無理だし一人息子も反対、夫も『父もまだ元気なのだから』と断っていたのですが、ここでも『家族の絆』を再三言われ、同居を断るこちらが不誠実となじられました。

色よい返事がないことで腹が立ったのか『結婚を許してやったのに、義理の親を大事にしないのは人としてありえない』と義母が口にして、そのとき最初から私との結婚を気に入っていなかったことがわかりました。

『許してやった』という言い方も嫌でしたが、間に挟まれた夫が『夫の親のために尽くすのがいい妻では』と言い出し、『私は産んでくれた自分の両親を大事にする』と返したため空気が悪くなり、家庭内別居へ。

雰囲気が重い家に嫌気がさした息子は自分の部屋から出てこなくなり、このままでは家庭が崩壊すると思った私は息子を連れて家を出ることに決めました。

同じ市内にある実家に戻ることを夫に告げると『信じられない』と言われましたが、『これでご両親と同居できるわね』と返したら黙りましたね。

私の両親についていっさい顧みない夫に義実家、息子も義母たちより私の両親になついており、このまま離婚するのが正解と腹を決めました。

それからいろいろあったけれど無事に離婚が成立、今はシングルマザーとして仕事も育児もがんばっています。

義母は最後まで私が悪いのだからと謝罪を要求していましたが、面倒をみてもらうことを当たり前にする人たちとはとてもじゃないけど一緒に暮らせません」(42歳/経理)

子の結婚を、自分たちが「許す」立場にあるとそもそも勘違いしている義母。

家族にこだわるのではなく自分たちの思い通りに過ごしたいだけなのではと感じますが、頼みの綱であるはずの夫まで妻に尽くさせることを言い出してしまえば、妻も子も追い詰められます。

まともな情愛で結ばれない夫や義実家とは、どこかで縁を切るタイミングが生まれます。

プロフィール:37歳で出産、1児の母。 これまで多くの女性の悩みを聞いてきた実績を活かし、 復縁や不倫など、恋愛系コラムライターとして活躍中。「幸せは自分で決める」がモットーです。ブログ:Parallel Line