自由なコンビニを作った店長に直撃
レジの方に取材の旨を伝えると店長が現れ、店の奥へと案内された。
店の奥へ入ると、とてもにこやかに挨拶をくれた店長。「横浜からはるばるありがとうございますね~。来てくれて嬉しいな~」と屈託のない笑顔をくれた。
まずは、なぜこういった店作りをしたのか聞いた。宮田さんは開口一番、「ベーゴマを販売したくて私は11年前にファミリーマートを始めたんですよ」と仰った。ベーゴマを販売したくてコンビニという珍しい味つけの選択。発想からして自由。
その経緯はというと、ファミリーマートを始める11年前まで、宮田さんはベーゴマの製造会社に勤めていた。しかし、不況のあおりでベーゴマの製造は海外のコストが安い製造会社に流れ、発注が5分の1にまで落ち込んだ。
ベーゴマに対する愛情と、生活の基盤を作り直す一心で、ベーゴマを販売・製造する新しい店を作ろうと決心し、自店仕入れが出来るファミリーマートを選び、現在の店構えになったという。
自店仕入れというのは、店長が自ら選んだ商品を自ら仕入れるという形式。同じファミリーマートでも店舗によっては認められないケースもあるそうだ。
その自店仕入れにより、ベーゴマ屋を販売する為11年前に始めたファミリーマートも、今ではベーゴマ売上高が、コンビニなのにおもちゃ屋を含め全国1位になったというからすごい。
子ども達の為に新技発明
店の近所にある学童保育の方々から、子ども達にベーゴマを指導してほしいという依頼があった時、握力のない小さな子ども達でもベーゴマが巻けるという新しい巻き方を発明したという宮田さん。
その名も“みやた巻きスペシャル”。地元FM川崎でも紹介されたというその巻き方で、多くの子供達がベーゴマを巻けるようになったという。
「じゃあちょっとやってみましょうか」と言った宮田さん。なんと店内にベーゴマ台を置き、おもむろにベーゴマを巻き始める。
披露していただいた技は、攻撃型のやまあらし・角づけと、防御型である防御ベーの3種。さすがの腕前だった。